昨日、NHK BS2で「本田美奈子. 最期のボイスレター ~歌がつないだ“いのち”の対話~」が放送されました。
衛星放送が今年6月、20歳を迎える為、NHK BSでは、アニバーサリーイヤーを記念して『あなたが選ぶ BS20歳の名作集』と題し、2月から3月にかけて視聴者の皆さんから「もう一度見たい!」という番組を募集しました。その投票の結果、上位順位にランクインされた番組が、今一挙に放送されています。
(『あなたが選ぶ BS20歳の名作集』のベスト30の結果は、こちら です。)
この「本田美奈子. 最期のボイスレター ~歌がつないだ“いのち”の対話~」は、第17位でした。
2005年11月6日。38歳という若さで、この世を去った本田美奈子さん。
アイドルからミュージカルスター、そしてクラシックの歌手へ・・・。
その美奈子さんが白血病と闘いながら、亡くなる2か月前まで、病室で毎日のように録音していたボイスレターが放送されていました。
「声の手紙」の相手は、恩師とも言える作詞家の岩谷時子さんでした。
89歳だった岩谷さんは、大腿骨を複雑骨折し、偶然、美奈子さんと同じ病院に運ばれてきました。無菌室から出ることを許されない美奈子さんは、岩谷さんを励ますために、ボイスレコーダーにメッセージと自らの歌声を吹き込み送り続けました。(メッセージと共に吹き込まれた歌は、30曲にも及ぶそうです。)
みずから死と直面しながら、励ましのメッセージを送り続けた美奈子さん・・・。(美奈子さんは、自分の事より、相手を思いやることのできる本当に素敵な人だったんだな~と強く感じました。)
番組の中で、美奈子さんの透き通るような歌声が流れていました。とても、病室内で歌っているような声には聴こえませんでした。しかもボイスレコーダーに録音した声とは思えない・・・。素晴らしい歌声に、涙、涙・・・してしまいました。
岩谷さんの「自分の幸せのためでなく、誰かの幸せのために生きましょう・・・」というような言葉にも感動しました。
本田美奈子さんといえば、「ミスサイゴン」のキム・・・。
去年、帝国劇場に「ミスサイゴン」を観に行ったのですが・・・。
出演者のみなさんが「ミスサイゴン」の舞台に対するメッセージを色紙に書かれていて・・・。それが、劇場の柱に飾られていました。
その中で、「サイゴン」の初演、美奈子さんと一緒に舞台に立って、一緒に曲を歌われていた、鈴木ほのかさんの色紙が印象的でした。(携帯で撮ってきて、今でも大切に保存してあります。(笑))
「初演振りのミスサイゴン。エレンとの再会!感謝!慈愛に満ちたエレンを・・・美奈子とともに・・・」
観劇前に、この色紙を見てしまい、泣きそうになりました・・・。
その日のキム役は、笹本怜奈さんだったのですが、美奈子さんの姿と重なってしまって・・・。(美奈子さんが、舞台に立っているような感じがしました・・・。)
色んな想いがいっぱいになり、泣いてしまいました。
この日のエレン役が、鈴木ほのかさんだったので・・・。余計に感慨深いものがありました。
「サイゴン」初演の時、キム役の本田美奈子さんとエレン役の鈴木ほのかさんが歌った「I still believe」(「今も信じているわ」)は、同じ男性を愛した2人の女性が、全く別の立場で、それぞれの想いを歌った曲でした。(素敵な曲です。)
“もう一度、舞台に立ちたい・・・”美奈子さんの熱い想いが伝わってきた番組でした。
昨日、「本田美奈子. 最期のボイスレター ~歌がつないだ“いのち”の対話~」を再放送してくれたBSに感謝します。