先日、『レッドクリフPartⅡ』を観てきました。
その感想です・・・。
PartⅠを観に行った時、最後、孔明の放したハトが曹操軍に飛んでいき、これから赤壁の戦いが始まる・・・という、とっても良いシーンで終わってしまったので、この半年間、悶々とした気持ちでいました。(笑)
PartⅡが始まる前、曹操、劉備、孫権という三国志を作り上げた人物の紹介や曹操が劉備軍にどう攻め入ったのかが図で説明されたり・・・。PartⅠのあらすじも説明されてから始まっていました。(PartⅠ、ご覧になっていない方も、この説明でPartⅠと三国志について理解できると思います。)
80万 VS 5万。圧倒的な勢力で迫りくる曹操軍に、敵同士であった劉備・孫権軍が結束して立ち向かいます。
PartⅠでは、5万という兵で、圧倒的に不利だった連合軍が亀の甲羅をヒントにした奇策“九官八卦の陣”で曹操軍の騎馬隊を衝破しました。しかし、依然勢力の衰えない曹操軍が、2000隻もの船を集め、決戦の地、赤壁へと向かってきたところから、PartⅡが始まりました。
私が印象に残ったシーンは・・・
周瑜が剣舞を舞い、周瑜の妻、小喬がお茶をたてるシーン。このシーンで、孫子の兵法、風林火山について語ったりしていて、とても印象に残りました。
孫子の兵法、風林火山と、自然の力(天候や風の力など)、森羅万象をも味方につけて戦いが始まります。
(風を読み、人を動かす天才軍師、孔明の力はすごかったです!孔明は神懸り的なところが魅力ですね。)
今回の映画、女性も活躍していて、それが良かったな・・・。
孫権の妹、尚香が男装して曹操軍に紛れ込んで敵の様子を伺いに行ったり・・・。
周瑜の妻、小喬が曹操軍のもとに、自分の判断で1人で向かったり・・・。
小喬が曹操にお茶をたてている間に、風向きが変わり、気を惹きつけている間に、戦いの流れが大きく変わっていきました。
小喬の判断力と行動力には、驚かされました。美しいだけでなく、女性の芯の強さも見事に描かれていました。
後半の戦いのシーンは、映像も迫力があったし、音響がまたすごい・・・。爆発が起こる度、地響きのような感じが伝わってきました。
ものすごい数の人が、この戦いで亡くなったことも描かれていて・・・。
最後に、周瑜が言った「この戦いに勝者はいない」というセリフが印象的でした。
パンフレットに、ジョン・ウー監督のこんな言葉が載っていました。
「私はメッセージの美しさを表現するために暴力を用いる」
これ、とっても深い言葉だと思います。
ウー監督の想いや願いはバイオレンスが内包する“心の痛み”を通すことで画面に焼き付けられる・・・ということが書かれていました。
PartⅠの最後のシーンでもハトが放たれていましたが、今回のPartⅡでもハトが登場し(ウー監督の映画には必ず登場していますが・・・。)このハトに、平和の象徴、反戦のメッセージがこめられていて、監督の想いや願いが色んなところに表れていたと思います。
残虐なシーンもあったけれど、そのシーンがあるからこそ、平和であることの大切さや反戦に対する監督の想いが、とても強く伝わってきました。
(PartⅠの時にも、戦闘シーンが多かったけれど・・・。少年の吹く笛の音に合わせて、とても綺麗な山や河といった風景が流れていた映像が、印象的でした。平和であることの素晴らしさが伝わってきたシーンでした。)
最後に、パンフレットから・・・。「孫子の兵法」の中にある風林火山!(NHK大河ドラマ「風林火山」の冒頭でも、一年間、内野聖陽さんが語っていましたが・・・)実は、「陰」と「雷」が続いていたって、ご存知でしたか?私は、知りませんでした。
「風」 疾き(はやき)こと風の如く、
「林」 徐(しず)かなること林の如く、
「火」 侵掠(しんりゃく)すること火の如く、
「山」 動かざること山の如く、
「陰」 知り難きこと陰(いん)の如く、
「雷」 動くこと雷の震うが如し。
今日は、今から「天地人」!兼続の親友だったといわれている三成も登場して、ますます大河も面白くになってきました。今夜も楽しみです。