Going my way ~どこまでも続く道~-『サライ』9号
『サライ』9号は、「茶の湯」大全。(表紙は、千利休画像です。)

茶道の基本。「千家十職」茶道具の見方。別冊付録は、「美術館・茶室案内」と「煎茶入門」でした。

私も、お茶を習っていた事があり、今月号の『サライ』が気になって購入してみました。


色々と興味のある記事が沢山載っていました。


伝統建築家の中村昌生さんの言葉。

「亭主の心構えは、隠者になること。要するに、世捨て人ですね。隠者とはこうもいえるでしょう。世の中の煩わしいことを避け、山中に詫び住まいをし、花鳥風月を友として、世俗を超えた清らかな環境に身を置く人。暮らしは不如意でも、高く志をもった暮らしをする人。こうした隠者の心構えをもって、客をもてなす。その心構えを具体的に示したものが、茶室であり露地なのです。」


林原美術館館長、熊倉功夫さんの言葉。
Going my way ~どこまでも続く道~-サライ 記事

「茶の湯は縁の世界です。茶事や茶会で初めて出会って、終生の付き合いになることもあれば、道具の趣味を通じて縁が生じることもあります。茶の湯では、よく“一期一会”といいますが、一生に一度しか会えない縁、と誤解されていることがあります。この本来の意味は、いま参加している茶事はいまのこの一回しかない、たとえ同じ顔ぶれであっても、この日の茶事はこれ一回だけだ、だから心を込めなさい、ということです。」


『利休にたずねよ』で第140回直木賞を授賞した作家・山本兼一さんの言葉。

「ある日、取材で裏千家の『茶道資料館』を見学に行ったのです。そこで利休好みという水指を見て驚愕しました。実にふくよかな形なのです。これを愛でた人なら、枯れた境地ではなく、命あるものが美を競い合う瑞々しい世界を愛しただろう、と確信しました。」

「茶室という場所は、実は寛ぎの空間なのだと思っています。季節の花を楽しみ、掛軸を鑑賞する。そして器を愛で、お茶をいただく。なによりもゆとりと心をときほぐすための湯でしょう。」


茶室の見方、露地の見方、道具の取り合わせ、四季の掛物、四季の茶花、四季の菓子、それぞれの説明もされていました。


お茶のお稽古をしていた時に、先生からおしえて頂いた事を思い出したりしながら読みました。細かい作法は忘れてしまいましたが・・・。(><)

時間や自分の気持ちに余裕ができた時、またお茶のお稽古は行ってみたいと思っています。

お茶の香り・・・とか。心を落ち着かせることのできるあの空間が、私は好きです。

お茶の世界は、奥が深いな~と改めて思った一冊でした。


『サライ』公式サイトは、こちら です。