かくばかり 恋ひむものそと 知らませば 遠くそ見べく あらましものを 作者不詳

恋がこんなにつらいものだと 最初からわかってたなら ただ遠くから黙って あなた 見つめてたのに



思へども 験(しるし)もなしと 知るものを なにかここだく わが恋ひ渡る 大伴坂上郎女

どんなに好きになっても 振り向いてくれないこと とっくにわかっているのに あーあ どうしてこんなに あなたを好きになっちゃうの?



よしゑやし 来まさぬ君を 何せむに 厭(いと)はず我れは 恋ひつつ居らむ 柿本人麻呂

Why? Why not? どうせ会いに来てくれない あなたのこと どうして私 嫌いにもならずに こうして想い続けているの?



月草の 移ろひやすく 思へかも 我が思ふ人の 言(こと)も告げ来ぬ 大伴坂上大嬢

あたしのこと遊びとしかおもってないのかな?こっちは本気なのに あいつは電話もくれない



いで如何(いか)に ここだはなはなだ 利心(とごころ)の 失せなむまでに 思ふ恋ゆゑ 柿本人麻呂

いったいどうなるのだろう?こんなにもひどく乱れ 理性さえ失うほどに 思いつめてしまった 私の恋のゆくえ