ウイルスの描く未来予想図と人類のそれ | ochiochiのブログ

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地球温暖化も仮想通貨も新型コロナもSDGsもウクライナロシアの問題も「善意なき資本」が方向づけている。

我々は、人が死ぬことは、よくない事と捉える。負の情報として捉え、絶対悪として認識する。
今回のコロナ騒動でも人が死ぬ事があるから、コロナは嫌いとなる。

天災である自然現象にしても人類は、負の部分しか見ない。
だが、科学という目から見れば、人間のいわゆる感情論は、実に人間の都合の良い解釈であると分析するだろう。

たとえば、最近の記事の中で富士山の火山について取り上げた。
富士山か噴火すれば、それこそ大変な事であろうと誰でも推測出来る。
しかし、その噴火が後の自然の恵みの種になっていることには気づかない。

 

古代エジプトでは、ナイル川は定期的に氾濫したそうだ。

それが水が引いたあとに肥沃な大地として恩恵を与え、小麦の収穫を可能とし、小麦の預かり証としてコインが誕生する。

決して災害は悪い面だけではないが、人間は主観でものごとを捉えるので、このように語っても分からないと思う。

同じように今回の新型コロナというものは、実に不思議なウイルスで基礎疾患持ちの高齢者をターゲットとしている。
最近は若い人もと言われるが数的なことでは、まだまだ高齢者のコロナによるだろう死亡が大半を占める。
感情論では語れないが、正直、老人の数が多いというのは、高齢化社会として問題になっている。
老人のあまりの多さに年金をはじめ、若者の将来について障害、老害となっているのも客観的に見れば確かなことに違いない。
その高齢化が若者の所得や結婚ならびに少子化の問題の根源にあるとは思わないだろうか?

新型コロナは、そうした歪(いびつ)な年齢構成を是正するために現れたのかもしれないという見方も出来なくもない。

このブログでは、感情論は措いて、歴史的にたどるだろうと思われる人類の未来からコロナを眺めているつもりだ。
そこで今生きる高齢者に「生死観」を持てと主張するのです。

自ら死にたいという人は、少しはいるにせよ、大半は出来るだけ死にたくないと思っている。
これは正常な認識である。
しかし、運命についてはどうだろう?
ある日、突然訪れる事故や事件や災害、発病それらを避けて通れるのは、運しだいだ。
出来る限り、注意深く身体のことなどに気を遣われている方は、その幸運を引き寄せているのかもしれない。

そうは言っても糖分を避けるという行為が糖尿病予防につながることを思えば、身体に気を遣う、食事に気を遣うというのは、決して間違った選択ではないのだろう。

「親ガチャ」という最近の子どもたちが使う言葉がある。
カプセルおもちゃを出す自動販売機にコインを入れて、ハンドルを「ガチャ」と回すと、ランダムにカプセルおもちゃが出て来る。この様を「ガチャ」と言った。
それを応用して、子どもから見て「親を選ぶことができない」という意味でネット上で広がった言葉のようだ。

子どもたちも薄々、運命というのを体感しているのだ。

極端な例を言えば、あと数センチ離れていただけで、ある人は死に、ある人は生き延びることは、よくある話ではないか。
それが「運命」だ。

まずはこの先に何が待ち構えているのかわからないとしても、運命を受け入れる準備はしておこう。
それが「生死観」であります。

死はいつか必ず誰にでもやって来る。
早いか遅いかの違いだ。
それがわかっていながら、人間というのは欲が深く、出来るだけ生き延びたいと願う。
残念ながら宗教には、人を長生きさせることを謳っているわけではない。
あくまで魂の救済が宗教の効用のひとつである。これもよくよく考えると「救済」?…何を言っているのかよくわからないものでもあるが、ま、それは個人の価値観にお任せするしかない。

孫子の兵法に出てくる有名な一節に「敵を知り、己を知 れば百戦危うからず」という言葉がある。
しかし冒頭述べたようにウイルスに対しては、敵を忌み嫌うところから始まります。

敵かどうかわからないが、ウイルスのことを詳しく知ろうともしない。
これでは、人類がこの先向かうべき沈黙の目標も見えることはない。

さて、そんなウイルスについて学んでみましょう。
そんな記事をご紹介。

「永久凍土で3万年眠り続けた」ウイルスが復活 はじまったばかりのウイルス研究
ウイルスの研究は日が浅く、わかっていないことも多い。わかっていることの方が少ないといってもいい。そもそも「ウイルス」とは何なのか? あなたは「ウイルス」やその他の微生物「細菌」「真菌」「原生生物」の違いを説明できるだろうか?

ウイルスは移動の手段を持たず、ヒッチハイクするだけ
イギリスのノーベル賞受賞者ピーター・メダワーの不朽の言葉によると、ウイルスとは「タンパク質に包まれた悪い知らせ」だ。実際には、多くのウイルスは少なくともヒトにとっては、悪い知らせでもなんでもない。ウイルスは少し風変わりで、生きているとはいえないが、決して死んではいない。生体細胞の外では、ただの不活性な物質だ。食事も呼吸もせず、ほとんど何もしない。移動の手段も持たない。自力では前進せず、ヒッチハイクするだけだ。わたしたちは外へ出て、彼らを集めてこなくてはならない。ドアノブや握手を介して、あるいは空気といっしょに吸い込むこともある。ほとんどの場合、ウイルスは一片の塵のごとく不活発だが、生きた細胞の中に入れると、突然活気に満ちた存在になり、どんな生き物にも負けないほど猛烈な勢いで増殖する。

細菌と同じく、ウイルスは途方もない繁栄を誇っている。ヘルペスウイルスは何億年も前から存在し、ありとあらゆる動物を感染させてきた――なんと牡蠣までも。また、彼らは恐ろしく小さい。細菌よりずっと小さく、あまりにも小さいので従来の顕微鏡では見えない。テニスボールの大きさに拡大したとすれば、同じ縮尺のヒトは身長800キロメートルになる。細菌はビーチボールくらいの大きさだろう。

ごく小さな微生物を表わす現代的な意味でウイルスという言葉が使われ始めたのは、つい最近の1900年、オランダの植物学者マルティヌス・ベイエリンクがタバコの研究中に、この植物が細菌より小さい謎の感染因子に影響を受けやすいことに気づいたときだった。最初、ベイエリンクはその謎の因子を contagium vivum fluidum(生命を持った感染性の液体)と呼んだが、その後、ラテン語で“毒”を意味するウイルス(virus)に変えた。ベイエリンクはウイルス学の父であるにもかかわらず、生前にはその発見の重要性が認められなかったので、資格はじゅうぶんにあったはずだが、ノーベル賞を受賞することはなかった。

何十万種類のうち、ヒトに影響を及ぼすのは263種類だけ
ピーター・メダワーの引用が示すとおり、以前は、あらゆるウイルスが病気を引き起こすと考えられていたが、現在では、ほとんどのウイルスは細菌細胞にのみ感染し、ヒトにはまったく影響を及ぼさないことがわかっている。存在が推定される何十万種類ものウイルスのうち、哺乳類に感染することが知られているのはたった586種類で、そのうちヒトに影響を及ぼすのは263種類だけだ。

他の大部分の非病原性ウイルスについては、ほとんど何もわかっていない。病気を引き起こすウイルスばかりが研究されがちだからだ。1986年、ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校の学生、リタ・プロクターは、海水中のウイルスを調べてみようと決めた。それは、あきれるほどもの好きな研究ととらえられた。おそらく下水の排水管や何かから持ち込まれたいくつかの一過性のウイルス以外、海洋にはウイルスはいないというのが一般的な理解だったからだ。そういうわけで、プロクターが、平均的な海水1リットル当たりに最大1千億個のウイルスが含まれていることを発見したのは、ちょっとした驚きだった。もっと最近の例では、サンディエゴ州立大学の生物学者デーナ・ウィルナーが、健康な人間の肺で見つかるウイルスの数を調べた。肺も、ウイルスがあまり多く潜んでいるとは考えられていない場所だった。ウィルナーは、平均的な人の肺に174種のウイルスがいて、そのうち90パーセントが新種であることを突き止めた。現在では、最近まで予測さえしていなかったほど、地球がウイルスに満ちあふれていることがわかってきた。ウイルス学者ドロシー・H・クローフォードによると、海洋ウイルスだけでも、縦に並べると、1千万光年という想像を絶するほどの距離に達する。

「3万年眠り続けた」ウイルスが復活
ウイルスは、ただただじっと好機をうかがっている。その最も並外れた例が現われたのは、2014年、フランスのチームが新種のウイルス、ピソウイルス・シベリクムをシベリアで発見したときだった。そのウイルスは3万年間、永久凍土層に閉じ込められていたにもかかわらず、アメーバの中に注入されると、若者のごとく元気いっぱいに活動し始めた。幸いにも、ピソウイルス・シベリクムはヒトには感染しないことが証明されたが、ほかにどんなウイルスが、どこで発見されるのを待ち構えているか、誰にもわかりはしない。ウイルスの辛抱強さがわかるもっと身近な例は、水痘帯状ヘルペスウイルスで見られる。これはふつう、子どものころに水痘を引き起こすウイルスだが、そのあと半世紀以上も不活性のまま神経細胞の中に居座り、年寄りを侮辱するかのような、恐ろしく痛い帯状疱疹となって吹き出してくる。痛みを伴う胴部の発疹と説明されることが多いが、実のところ、帯状疱疹は体表面のほとんどどこにでも出現する。わたしの友人は左目に発症し、人生最悪の経験だと言っていた(ちなみに、この病名は屋根板とはなんの関係もない。疾患としての shingles という言葉は、一種の“帯”を意味するラテン語の cingulus に由来し、屋根ふき材としての言葉は、“段のついた瓦”という意味のラテン語 scindula から来ている。英語で同じ綴りになったのは偶然にすぎない)〈訳注 英語の shingles には帯状疱疹のほかに屋根板という意味もある〉。

歓迎すべからざるウイルスとの最もありふれた遭遇は、「普通感冒」(風邪)だ。体が冷えると風邪を引きやすくなることは、誰でも知っている(だから風邪〈コールド〉と呼ばれるのだ)が、科学的にはなぜなのか、いや、それを言うなら、本当にそうなのかさえ証明できていない。確かに風邪は、夏よりも冬に多く見られるが、それは単に冬になると屋内で過ごす時間が増え、他の人の漏出物や呼気にさらされることが多いからかもしれない。普通感冒はひとつの病気というよりは、多数のウイルスが引き起こす一群の症状で、中でも最も悪質なのがライノウイルスだ。これだけでも100種類ある。要するに、風邪の引きかたはたくさんあり、そのせいで、すべてを予防できるじゅうぶんな免疫を獲得できないのだ。

キスで風邪はうつらない?
イギリスは何年ものあいだ、ウィルトシャーで“普通感冒ユニット”と呼ばれる研究施設を運営していたが、1989年、治療法が見つからないまま施設は閉鎖された。とはいえ、そこではいくつか興味深い実験が行われた。そのひとつでは、ひとりの有志が鼻孔に、鼻水が出るのと同じ速度で薄い液体が漏れる装置を取りつけられた。次に被験者は、カクテルパーティーに参加しているつもりで他の有志たちと交流した。誰にも知らされていなかったが、液体には紫外線のもとでしか見えない染料が混ぜてあった。しばらくの歓談のあと、紫外線のスイッチを入れると、参加者たちはその染料が至るところで見つかることに愕然とした。参加者全員の両手と頭と上半身、グラス、ドアノブ、ソファーのクッション、ナッツのボウル、何もかもだ。平均的な成人は1時間に16回自分の顔に触れるので、1回触れるごとに病原体を模した液体が、鼻からスナックのボウル、何も知らない第三者、ドアノブ、さらには何も知らない第四者などへ次々と移っていき、ついにはほとんどすべての人やものが、偽の鼻水のキラキラした輝きを帯びるようになった。アリゾナ大学での同様の研究では、オフィスビルの金属のドアノブを“感染”させたところ、たった4時間ほどで、“ウイルス”がビル全体に広がり、社員の半数以上を感染させ、コピー機やコーヒーメーカーなどほぼすべての共有機器にも現われたことがわかった。現実世界では、そういう蔓延が最大3日続くこともある。意外にも、病原体を広げる効果が最も低いのは(また別の研究によると)キスだという。首尾よく風邪ウイルスに感染していたウィスコンシン大学の有志たちのあいだでは、キスにはほぼまったく効果がないことが証明された。くしゃみや咳も、大したことはない。風邪ウイルスをうつす唯一の本当に確実な方法は、体に触れることだ。

ボストンの地下鉄の調査によると、金属製のポールは微生物にとってかなり不利な環境だという。微生物が繁栄しているのは、座席に張られた生地の中と、プラスチックの吊り輪の表面だ。どうやら病原体をうつすのに最も効果的な方法は、紙幣と鼻汁の組み合わせらしい。スイスの研究では、インフルエンザウイルスは、小さな鼻くその粒といっしょにいられれば、紙幣の上で2週間半も生き延びられることがわかった。鼻くそなしでも、ほとんどの風邪ウイルスは紙幣の上で2、3時間は生き延びられる。

毎年約100万人の死亡原因になっている真菌(カビ)
ほかにも2種類、わたしたちの中によく潜んでいる微生物として、「真菌」と「原生生物」がある。真菌は長年のあいだ科学的にやや不可解な存在で、少しばかり奇妙な植物と分類されていた。実のところ、細胞レベルでは、真菌はまったく植物とは似ていない。光合成をしないので、葉緑素を持っておらず、緑色もしていない。実際には、植物より動物と近い関係にある。1959年になってようやく、真菌はまったく別の生物と認識され、それ自体の界を与えられた。基本的にふたつのグループ、糸状菌と酵母に分けられる。全般的に見て、真菌はわたしたちには干渉しない。ヒトに影響を及ぼすのは数百万種のうち約300種のみで、真菌症として知られるそのほとんどは、完全に具合を悪くさせるわけではなく、たとえば水虫などのように、軽い不快感や炎症を引き起こすだけだ。しかし、いくつかはそれよりだいぶ悪質で、悪質な真菌の数は増えつつある。

口腔カンジダ症の原因となる真菌、カンジダ・アルビカンスは、1950年代には口内と生殖器だけに見られたが、現在ではときどき、体の深部に侵入し、果物のカビのように、心臓やその他の器官で増殖することがある。また、クリプトコッカス・ガッティは数十年間、カナダのブリティッシュコロンビア州で、たいてい樹上やその周辺の土壌に存在することが知られていたが、ヒトに害を及ぼすことはなかった。その後1999年に突然毒性を持つようになり、カナダ西部とアメリカ合衆国のあちこちに住む人々に、肺や脳の重い感染症を引き起こした。この病気は誤診されることが多いうえに、意外にも、おもな発生地域のひとつであるカリフォルニア州では報告義務がないので、正確な患者の数を把握するのは不可能だが、1999年以降、北米西部で300例超が確認され、患者の約3分の1が死亡している。

比較的きちんと報告されているのは、一般には渓谷熱として知られるコクシジオイデス症の患者数だ。ほぼすべてがカリフォルニア州、アリゾナ州、ネヴァダ州で発生し、年間約1万~1万5千人の人々を感染させ、約200人を死亡させるが、肺炎と混同されやすいので、おそらく実際の数字はもっと大きいだろう。その真菌は土壌の中にいて、地震や砂塵嵐などで土壌が攪乱されるたびに症例数は増える。合計すると、真菌は全世界で毎年約100万人の死亡原因になっていると考えられるので、取るに足りない存在とは言いがたい。

最後に、原生生物。原生生物とは、見たところ植物ではなく、動物でも真菌でもない何かで、ほかのどこにも属さないあらゆる生命体のために用意されたグループだ。もともと19世紀には、すべての単細胞生物は原生動物と呼ばれていた。すべては近縁種だと推測されていたが、そのうち、細菌と古細菌が異なる界に属することが明らかになった。原生生物は広大なグループで、そこにはアメーバ、ゾウリムシ、珪藻(けいそう)類、粘菌類、その他多くが含まれる。生物学の分野で働く人を除けば、ほとんど誰にも知られていない。ヒトの健康という観点からすると、最も注目すべき原生生物は、プラスモジウム属のうちの数種だ。凶悪な小さい生物で、蚊を介してヒトにうつり、マラリアを引き起こす。また、原生生物はトキソプラズマ症、ジアルジア症、クリプトスポリジウム症の原因にもなる。

ケタ外れに巨大なウイルスの発見
要するに、わたしたちのまわりじゅうに呆気にとられるほど多数の微生物がいて、よきにつけ悪しきにつけヒトにどんな影響を及ぼすのかについては、ようやく解明が始まったばかりということだ。その最も印象深い実例が現われたのは、1992年、イギリス北部ウエスト・ヨークシャーのブラッドフォードの古い工場町で、政府の微生物学者ティモシー・ローバサムが肺炎の大流行の感染源を突き止めるために現場へ送り込まれたときだった。ローバサムは、ある貯水塔から取った水の試料の中に、誰も見たことがない微生物を発見した。特に細菌に似た性質があったからではなく、別の何かであるはずがないという理由で、とりあえず新しい細菌と見なすことにし、ほかにいい名前を思いつかず“ブラッドフォード球菌”と名づけた。本人はまったく気づいていなかったが、ローバサムはこのとき、微生物学の世界を変えたのだった。

ローバサムは6年間、冷凍庫に試料を保管したあと、早期退職するときに同僚にそれを送った。最終的に、試料はフランスで働くイギリス人生化学者、リチャード・バートルズの手に渡った。バートルズは、ブラッドフォード球菌が細菌ではなくウイルスであることに気づいた――が、それはウイルスの条件を満たすどんな定義にも当てはまらなかった。まず第一に、既知のどのウイルスより、並外れて――100倍以上――大きかった。たいていのウイルスは10個ほどしか遺伝子を持たないが、それは千個以上も持っていた。ウイルスは生き物とは見なされないが、それの遺伝コードには、創造の瞬間以来あらゆる生き物の中に見られる62文字の配列があったことから、そのウイルスがほぼ間違いなく生きているだけでなく、地球上の何にも劣らないほど大昔から存在することがわかった。

バートルズはその新しいウイルスを、「細菌に擬態している(microbe-mimicking)」ことからミミウイルスと名づけた。バートルズと同僚たちはこの発見を論文にまとめたが、あまりに突飛すぎて、最初はどこの雑誌も掲載してくれなかった。1990年代後半に、貯水塔は取り壊され、あの奇妙な古代のウイルスはそれとともに失われたようだった。

しかし、それ以降、ほかにもさらに巨大なウイルスのコロニーが発見された。2013年、エクス=マルセイユ大学(バートルズがミミウイルスの特性を明らかにしたとき所属していた機関)のジャン=ミシェル・クラヴリーが率いるフランスの研究者チームは、新たな巨大ウイルスを発見し、パンドラウイルスと名づけた。このウイルスは2500個もの遺伝子を持ち、その90パーセントは自然界のどこにも見つかっていない。その後、研究者たちは第三のグループ、ピソウイルスを発見した。これはさらに大きく、少なくとも同じくらい奇妙なウイルスだった。本書の執筆時点で、すでに五つのグループの巨大ウイルスが確認され、それらすべては地球上のどんなものとも異なるだけでなく、互いに大きく異なってもいる。こういう奇妙で異質な生体粒子は、細菌、古細菌、わたしたちのような複雑な生物も含む真核生物に加えて、生物の第四のドメイン(領域)が存在する証拠だと論じられている。微生物についての解明は、本当に始まったばかりなのだ。
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