いまを生きる 2021年 | ばんぎゃと呼んでもかまいませんが***

ばんぎゃと呼んでもかまいませんが***

いうほどバンドに詳しくありません。

演出は多少変わったところもあったけど、

脚本も音楽も初演と同じ。

キャストはキーティング先生以外が全員変わったということもあり

おかげで、また新しい「いまを生きる」が楽しめた。

 

まず、生徒6人のうち、ミークスだけがちっさい。

(初演は4人もちっさい子がいた。)

ミークスは不憫可愛いポジションなので(だよね?)

画的にあってる!!!

良い子なので、床に座るときは、ちゃんとお膝合わせて三角座りするの。

これが、また可愛い。可愛いよ、ミークス。

キーティング先生の最初の授業で、破ったテキストをゴミ箱に入れるんだけど

バラバラっとなってゴミ箱に入らない不器用さも「ミークス」のイメージw

先生を真似て、一人ずつ机に乗るシーンは初演通り、

きょろきょろ周りを見るのと、それを先生に褒められて嬉しそうなのが可愛い。

行進するときは、先生のセリフに「ミークスはこの状況を楽しんで」ってある通り

めちゃくちゃ大きく腕振って歩くのが、似合ってる。

先生やクリスと一緒の死せる詩人の会で、トッドが自作の詩を読むシーンは

しっかり、トッドのお顔見上げてる。

他の子がトッドが配った詩が書かれた紙を見ている間も、結構見てる。

そんなに、トッドが可愛いのか、見守りたいのか、うん、何も言うまいw

 

チャーリーはしっかりしていて、背の高いイケメン、で、強い。

なんか、強い。

お調子者で、キャメロンやミークス、ノックスに悪ふざけを仕掛けるのが

イジメの一歩手前くらいに見えて、ちょっとひやひやする。

キーティング先生の授業で、真っ先にページを破ったり

行進を「しない」という選択肢を自ら選んだりっていうのは、堂々としたもの。かっこいい。

校内新聞の記事を入れ替えたり、ヌワンダと名乗ったり、好き勝手にしているところは

誰も手出しできない感が強すぎるけど

最後の最後に、自分の身より、仲間、そして自分が信じているであろう正義を選ぶ。

だから、愛されてるんだよね、中身のかっこよさが外見に出まくってるチャーリー、素敵だった。

 

もう一人、背の高いイケメンといえば、ニール。

めちゃくちゃ、みんなのリーダー感、ある!!!

プレミアの巣窟で見たとき、ふざけた人だなwwwと思ったけど(褒めてる)

めちゃくちゃ頼れるニールじゃん。

(そういや初演のニールも、普段ふざけてる人だったわ。。。)

卒業アルバムを見つけてくるシーンも、死せる詩人の会を始めるところも

賢さが表れてしまう、やり手のリーダー。

トッドに対しては、詩を読まなくて良いから会に参加しない?って誘ったり

誕生日プレゼントに去年と同じものを貰ったときも慰めつつ笑わせてくれたり

優しい。

ちょっとお兄さん感があるから、トッドを包み込んでくれる感じ。

(初演のニールは「トッドの手、絶対に離さないからねっ」って走り出す感じだったけど

 今回のニールは「いつでもトッドの味方だよ」って寄り添ってくれる感じ。)

そのニールが、芝居の話をし始めたら、急に少年感出してくるの!!!

トッド、明らかにひいてるよね、、、ってくらいの勢いが素敵。

オーディションに通ったってみんなに報告するときも、演技の練習中も

ほんとに、夢を見つけたキラキラの少年。

そして、お父さんと話すときもただの少年。まだまだ無力な少年。

だから、キラキラな夢を、父親に反対された無力な少年が、キーティング先生と話した後

物わかりの良い優等生の顔で帰っていくのが、余計に寂しい。

パックを演じてキラキラな笑顔だったのが

お父さんに連れていかれるときに、みんなに頼もしいリーダーの顔を見せて

最期に、ただ夢を叶えたかっただけの、純粋な少年の表情を見せるのが、痛々しい。

できることなら、大人として、守りたかったよ、ニールを。と思ってしまった観客。。。

 

で、トッド。

いや、このトッドは表情が読めないぞ、難しいぞ。

そこがトッドらしいといえば、そうなんだけど。

最初は、セリフは少ないし、声は小さい役なので、もちろん静かなのは当然だけど

表情や動きも含めて、全部、静か。

それが、壁を作ってる感じを強くしてる。

「仲良くなりたい」感が全くない。

でも、みんなと一緒にいるから、はみ出したくはないんだろうな。という印象。

あ、それで、ニールが「包み込んでる」印象強いのかな。

殻に入ってるから、殻ごと守ってあげようとしてる、というか。

そんなトッドが、気づけばニール以外とも、じゃれ合ってる姿は微笑ましい。

良かったー、お友達できたー。って安心する。ほっこり。

そのあたりで、やっと表情が出てくる感じもする。

良かったー、笑えるのね、トッド。

そして、言葉には出さないけど、キーティング先生への信頼の想いも

表情や動きに出てくる。

ニールを失ったときの悲しみは、痛々しいほど伝わってきた。

次々に校長室に呼ばれていくシーン

ノックスがトッドの肩に手を置くところで、一瞬、頭を撫でるんじゃないかと思ったくらい

そこは、頭を撫でて抱きしめてあげて欲しかった。

いや、きっと、ノックスは抱きしめてあげてた、心で。

キーティング先生が出ていくところで、真っ先に立ち上がったトッド

なんて強くなったんだ、というより、もともと強い子だったんだ!

どうか、トッドの強さを、大人たちは封じ込めないで欲しい、と願わずにはいられない。

 

難しい役といえば、キャメロン。

キャメロンはずっと真面目。

学園の規律からはみ出さないようにしてる。

でも、死せる詩人の会にもなんだかんだ参加するし

それを解ってて、チャーリーも誘ってる。

結構、真面目な顔、難しい顔してる時が多いので、

ちょっとでも笑ってると安心。

みんなと一緒に詩も読むし、キーティング先生の授業も楽しむ。

みんなでニールのお芝居も見に行く。

きっと、みんなと共感することもいーっぱいあるから、ニールのこともキーティング先生のことも

大好きなはずなのに。

ニールのことを「残念だったね」ってちょっと冷たい言い方してしまったり

「みんなだって僕と同じことをする」って言って、キーティング先生を悪く言ったり。

先生が出ていくときも、席を立ったりしない。

ノーラン校長が見てなければ、みんなと一緒に立てたかもしれない。

でも、思い描いた未来のための規律には背かない。

ずっと、一人で苦しんでいるんじゃないかな、と感じた。

 

はい、次。初演と印象変わりまくった、ノックス!

クリスに一目惚れして、クリスのことを思うと心ここにあらずになって

突然大声出したり、走り出したり、情緒不安定になっちゃう子。

初演のノックスは、恋をしてなくても、突然叫んだりしそうな、変わった子感があったけどw

今回のノックスは、恋をしているが故の情緒不安定っていう印象だった。

クリスが話題に出る前までのシーンでは、わりと雰囲気的にしっかりしてる子なのに。

そのせいか、いざ、想いを伝えて「1回だけで良いからチャンスを」ってしっかりお願いするところで

そうそう、このしっかりした姿が本来の姿だから、学校で詩を読んだとかいうトンチキは忘れて

この態度で、判断してあげて、クリス。と言いたくなる。

あと、ニールの事件のあと、キャメロンに殴りかかろうとするチャーリーを止めるところ。

ほら、やっぱりしっかりしてる子じゃん。ていう印象。

その後のトッドを慰めるところも、頼もしい優しさを感じる。

つくづく恋に侵されると変わる子なんだな、と。

 

で、クリス。

登場時のセリフがなかなかキツイのもあるけど、横顔がキツく見えた。

でも、正面で見たら可愛い子なの。

ノックスとの身長差も良い感じだし、このノックスなら、チェットに勝てるって、うん、なんとなく。

 

今回初めて見る方にも、伝わることはいっぱいある作品だし

2018年版を知ってる方にも、新しく感じることがある作品だから

たくさんの人の目に触れますように!

て言っても、もう東京公演はチケットの販売止めてるんだったー。。。残念。

 

大阪、名古屋公演はまだチケットあるのかな?

迷ってる方がいたら、是非に。