そしてなんと亡くなって6年ほど経ち、この本が発売されました。
エッセイと聞いていたのですけど、読み進めるにつれ困惑します。
これはエッセイではなく、やはり乙女の密告を描いた赤染さんのエッセイ風の物語なのではないか?と。
そのくらい内容がファンタジックにも感じる内容なのです。
でもさらに読み進めて、さらに気づきます。
あれ…やっぱりほんとにエッセイかも…と。
猛烈に洋裁をしまくって、なんなら正月も盆も休まず夜も朝も眠らないような祖母とか、架空の人物だと思うじゃないですか。
そんなの読んでも、あーこれは作者がエッセイ風に書いた物語なんだなって思うじゃないですか。
でも…あーこれはほんとの話だと、いろいろ辻褄が合ってくるんですよね。
盛ってるじゃなく、この作者である赤染さんからみた日常生活なんだなって。
めちゃくちゃそれが面白くなってきて、最初の戸惑いがどんどんワクワクにかわって、この本好きだなぁと思って読了しました。
そんなに分厚い本じゃないし、文量も普通なのに、読んだ満足度が高い一冊です。
最後の赤染さんと岸本佐知子さんとの交換日記は笑えます。2人で芸人やってるみたいに笑
ずーっと笑うタイプの本ではなく、でも日常のものの見方が面白く描ける作家さんのエッセイ。
やっぱりもっと赤染晶子さんの本が読みたかったです。
全ての方におすすめです。
〈Amazonより〉
時を超えて。生まれ育った京都へのおもい。こぼれだす笑い。
『乙女の密告』で芥川賞を受賞。
2017年に早逝した著者によるエッセイ55 篇。岸本佐知子との「交換日記」併録。
日常を描いていながら、想像が羽ばたき、 ことばで世界を様変わりさせていく。 ここに生きている人たちがいとおしくて、読んでいると、 ふしぎと気持ちがあたたかくなる。初のエッセイ集にして、マスターピース。
未読の方はこちらもおすすめです。
お仕事にっき
いいお天気で、笑顔で、いい一日をすごせた。
あしたもまた自分の役割を果たしたい。
そんな一日でした
こんな日も1年に何度かあるのが醍醐味ですね。