ホラーで海外作品ですが読めた理由を考えてみたのですが、
1,現代的な感覚の人がいる
2,雰囲気に一貫性がある
3,新たな人間が次々に出てこない
の3つかなと。
この作品は1950年代のメキシコを舞台にしているのですが、主人公がとても現代的な真っ当な人なんですね。
この後に出てくるおかしな人たちのなかで、読みながら翻弄されるのですが、この主人公がいるから読む側が文章にゆだねられる。
そして、このゴシック作品の雰囲気が最初から最後まで一貫性があるので、あっという間にその世界にのめり込めます。
ネタバレでもなんでもないので書きますが、キノコが出てくるキノコ文学でもあるんですが、これもとても大事な雰囲気作りに役立っています。幻想小説と言われてもピッタリきます。
さらに、ミステリーではないのであまり意識しなくて良いのですが、屋敷の人間関係が限られてるのでとても覚えやすいし、それぞれのキャラを思い出しながら読み進められました。
ホラーではありますけどドキドキ系ではないので落ち着いて読めますし、あとから思い出してグワっとじっとりする感じでもないので、ホラーが苦手な方でも読める本だと思います。
主人公は、パーティーがすきで、ピアノが好きで、人類学も勉強していてと、陽気キャラな人なのも良かった。
陰湿な雰囲気が漂うなかで、陽キャは大事ですね。
王道なゴシックホラー小説を読んでみたい方に全力でオススメします。
映画化してもおかしくない作品です
〈Amazonより〉
ホラー文学賞三冠を達成した、不気味にして優美なゴシック小説
英国幻想文学大賞ホラー部門、ローカス賞ホラー部門、オーロラ賞受賞
ネビュラ賞、ブラム・ストーカー賞、シャーリイ・ジャクスン賞 最終候補選出
メキシコ廃鉱山の頂に建つ、祟られた屋敷。
その地に住まう呪われし一族の、幾代にもわたる秘密とは――?
1950年、メキシコ。大学に通いながら社交生活を愉しんでいる女性ノエミ・タボアダのもとに、 イギリス人の男と結婚し、さびれた町の屋敷に嫁いだ従姉のカタリーナから手紙が届く。
そこには「夫に毒を盛られ、亡霊に苛まれている」と助けを求める異様な内容が書かれていた……。
カタリーナの様子を確かめるべく、屋敷に赴いたノエミ。
そこで彼女を待ち受けるものとは―― 世界中で激賞を浴びた新世代のゴシック・ホラー小説、ついに邦訳。
最近読んだ古い作品日記
同僚に今春に犬神家のドラマがBS放送であるらしいと伝えたら大喜びしていたので、そんなに面白いのかしら…と思って本屋さんに寄って買ってきました。
古い小説なのに読みにくさは全くなくてサクサク読了。
なるほどこんな作品なのですね。
スケキヨー!と思いながらよんでました
あと松子よ…と。
現代ミステリーに慣れすぎていてか、金田一がびっくりするほど何にもしていないまま終わることに驚いたり笑
楽しい読書体験でした。