生産性を上げようと思ったら、感情を脇に置いて規則正しい生活と没頭できる時間を規律してやればいいんだよなぁと感じます。

めんどくさいとか、つかれたとか、腹が立つとかあるからそれがノイズになる。

そしたらもし世の中に知性・能力と体力はそのままに感情のみを失くすような病気があったなら…?

今回の本はそんな特殊設定ミステリーです。


ある日、非常に緊張度の高い環境にいるにもかかわらず全くプレッシャーを感じてないことに気づいた伝城。


病院で後天性情動喪失症候群(通称:情無)と診断されます。

この診断にいたる検査の過程とか、本職の医者ならではのリアル感ですね。

もちろんこの病気は架空のものですよ。


ある意味いつでもどこでも冷静な人物になるので、ほんと仕事だと結構有能な人物になるんじゃないか?と思ってしまいます。

何言われても別に傷つきませんしメンタル最強ですからね。それでいてこちらは相手の感情についてはちゃんと理解し、読み取れるわけですから、観察しながら対応ができるわけです。


嫌いな運動をしないとか、好きなものしか食べたくないとか好き嫌いで判断しないので健康的な生活をしがちな点もなんだか良いですよね。


で、そんな情無たちをあつめた館に伝城は案内されます。まだ彼は完全な情無ではないので、ここにいるメンバーたちとは少しだけ違います。


館では情無たちが共同生活を送っています。

なぜシェアハウスする必要があるのか?というところから、この情無がゆえのデメリットについて触れられていくのです。


たしかにそのような状況に陥るよなと納得できる設定なので無理はあまりありません。


そして理をなにより優先するゆえに自殺を選ばないという情無たちの館で人が亡くなりました。

殺人事件ならば、外部か内部かとメンバーたちで検討がなされます。

そして次の事件…


最後の最後の推理とその後のお話のところは、なんというかこの世界のどこかでほんとにありそうだなぁと思っていました。


決して共感性のあるタイプのお話ではありません(だって情無だし)

でもシンプル生活、ミニマリストたちの生活や、意識高い系の人の見せる生活に似てるのも納得でした。面白いものです。

ですので断捨離とか好きな人にもこの本はある種の面白さを感じる本になるかもしれません。


まぁ正直なところ、逆に情動ばかり高い人との会話ってなかなか進まないのと、共感でおわりがちなので社会生活向きでは無さそうだなぁと特に都会生活では感じます。


こういう小説ってこれまでも書かれてきてそうですけど、あまり意識したことがなかったので、また読んでみたいなぁと思いました。




〈Amazonより〉

あらゆる感情が失われている人々の中でなぜ殺人が起きたのか?
真相は五十七通りの中にある!
現役医師コンビによる、本格ミステリ


徐々に感情が失われていく病「アエルズ」に罹患した、元麻酔科医・伝城英二。空腹は感じるがそれを不快には感じない。うまくもまずくもないので、食べ物にも興味がなくなった。ファッションや人間関係についても同様だ。毎日同じ料理を食べ、人付き合いも最低限にして暮らしていた英二はある日、アエルズ患者八名が共同生活を送る〈情無連盟〉から加入の誘いを受ける。だが英二が泊まりがけで見学に訪れていたさなか、連盟員の一人が殺害されてしまう。不可能状況下、しかもあらゆる欲求を失い、怒りも悲しみも感じない「情無」たちが集う屋敷で、なぜ殺人事件は起こったのか? 現役医師であり、ミステリーズ!新人賞受賞作家である著者が相棒・眞庵と共作した、本格犯人当て長編。





今日の先取り日記

福袋の予約がはじまっていたので、ルピシアのお茶の予約をしました。

今年は紅茶や緑茶も楽しんだのですけど、やはりノンカフェイン系が良いなぁと思ってルピシアにしました。

紅茶なら他の専門店とかの福袋もあって結構工夫されていて、そちらにも関心はあったのですけどね😊

やはり飲み切るのは圧倒的にノンカフェイン系なのでした。

受け取りはクリスマスごろ。

福袋と言いながらクリスマスプレゼントとなりそうです^ ^