そういえば以前にこれ読んでいました。

小説も時代の流行りがあるということなのか、この作家ならではなのか。
それでもだんだん読み進めるにつれ、どんどん麻痺していくのが凄いところ。



他人の考えてることがわかる七瀬が、高校卒業後に家政婦の仕事をし始めました。


一つの職場だとだんだん自分の特性がバレる可能性があるので、短期間で移りわたるようなスポット的な仕事の方が向いてると考えたからです。


そして派遣された家にいて、住み込みで働くのですが、まぁ家族のそれぞれの気持ちやら秘密やらが続々と目の前に現れてきます。


一見とても素敵な家族だったり、裕福で幸せな家族だったりするのに。


その実はみんな腹になにか抱えてるのでした。

ましてそこにうら若き女性が家に来るわけですから、さらにその家族関係に変化を起こしてしまうのは仕方がないのかもしれません。


七瀬自身割り切ろうとしたり、もうここまでと辞めたりと、対応しつつ、時にちょっと憧れをもった人もいたり。


でもそんな人もいろんな側面がみえてきます。

どうしてこの家族がこうなってるのかを、他人なら時間がかかるかもしれないことが、彼女の能力がゆえに早くに理解できてしまうのです。これが結構きついですよね。


普通の家族なんていない

誰も相手の内面がわからないからこそ、うちは普通の家族で、どこか他所にある変な家庭の話なんじゃない?と思えるのかも。


知らないこと、わからないことは精神衛生上大切だなと感じるのは職場が一番わかりやすいかも笑


なんでも知ってれば良いってものではないという。


そんなことを思いつつ、実はこの後にもこの七瀬シリーズは2巻あるんですがまだ未読です。

なんというか最近のやわらかく両極端に振り切れた小説を読んでから、この時代の小説を読むと、自然にガッツリきちんと書かれてることに戸惑ってしまうからかもしれません。


家族八景(新潮文庫)

〈Amazonより〉

人の心を読み取る能力を持つ18歳の少女・七瀬。
彼女が垣間見た、仮面をかぶった家族たち。


幸か不幸か生まれながらのテレパシーをもって、目の前の人の心をすべて読みとってしまう可愛いお手伝いさんの七瀬――彼女は転々として移り住む八軒の住人の心にふと忍び寄ってマイホームの虚偽を抉り出す。人間心理の深層に容赦なく光を当て、平凡な日常生活を営む小市民の猥雑な心の裏面を、コミカルな筆致で、ペーソスにまで昇華させた、恐ろしくも哀しい本である。

【目次】
無風地帯
澱の呪縛
青春讃歌
水蜜桃
紅蓮菩薩
芝生は緑
日曜画家
亡母渇仰

解説:植草甚一



今日の睡眠日記

どういうわけか眠りがうまくいかずに1時間睡眠→仕事→帰って即寝る→途中服薬で起きるけど悪寒がして布団にくるまる→いっぱい寝て元気


自律神経がとっちらかっちゃったのかしら。

でもしっかり寝て元気になりました。

1時間睡眠後の仕事では、終業1時間前がヤバかったです。頭が動かない…

良いパフォーマンスには睡眠時間が必須ですね。