甘さのあるクラシックな恋愛小説をライトに読みたい方に良い本です。
貧困のなか生きたフェイスがあるお屋敷の雑用係として雇われる。
そこでひょんなことから知り合った子爵のルーク。
彼の身分を知らず、文字や計算を学び、彼に惹かれていく。
イギリスのある地方の身分違いの恋愛小説。
似たような設定やストーリーを過去の小説で読んだことある人も多そう。
私はこの手の少女小説や恋愛小説にまったく興味ぐなかったので、今回読んでめっちゃくちゃ久しぶりな感じがしました。
文字を学び、言葉を知り、辞書を引くことを覚え、もらった小説の文を書き写し、彼女の書く手紙はどんどん洗練されていきます。
その過程がわたしにはすごく興味深かった。
時代背景があるので典型的な男性が女性に教えてあげる感を感じるかもだけれど、きっと現代ならば男女問わずに同じシチュエーションはあると思う。
知らぬことで騙されるがまだまだ単純だった時代から、今は巧妙化されてきました。
彼女のように学び、周りの人との信頼関係を築いていくのが一番騙されることを避けたり、早く違和感気づけるようになるんじゃないかな。
今年のノベル大賞佳作です。
身分差ゆえ禁じられた純愛の行方は…?
激動の愛の物語!
天涯孤独な少女フェイスは、厳しく貧しい苦境にありながら、明るく清らかに生きてきた。
17歳になった彼女は、ファーナム侯爵のメイドとして働き始めるが、初めてのお給金をもらった直後、五月祭りに行こうとして森で迷ってしまう。
途方に暮れていた彼女は、不思議な青年、ルークの馬車に乗って五月祭りに行くのだが。
フェイスとルークのなにげない出逢いはやがて運命の歯車を回し始めて…。
字を読むことも書くこともできない純粋無垢なフェイスが、ルークに文字の手ほどきを受けながら、知らず知らずに愛に目覚めていく……
一転、二転、また三転。
非力ながら大きな壁にぶつかり、運命に抵抗し、転がり続ける少女が貫いた愛とは?
2019年ノベル大賞佳作受賞、ロマンティックな激動の愛の物語…!