現在6巻まで出ている、角川文庫です。


 

相手の考えていることが読み取れてしまう能力を持つがゆえに、苦痛を抱えた主人公の話。


この特性はコントロールできるようになるし、この特性を使ってバンパイアを倒す!みたいな異能物語ではなりません(笑)


巻を重ねるごとに、主人公を始めとするそれぞれが結構奥の深いことを言っていたりします。



6巻での本部長の言葉より

 

「今宵の会合は、自分が思うように進まへんかったやろ。今回のことだけやなく、最近なんでもやろうとしていることが躓いてるとちゃいます?」


 「...ええ。」


「よう覚え時や。物事をうまく進めるためには、まず『自ら』や。自分の問題を片付けなあかんよ。たとえば、家庭内が荒れ果ててるカウンセラーが誰かの人生相談しはるなんて失笑もんやろ。自分の心身を整えるんやで。外のことはそれからや。」






ほんまにその通りです。


京都弁もいい具合に混じり、さらに、陰陽師とかそのあたりの話が好きな方にもなかなかに面白いお話です。



薄い文庫本なので、正月休みに一気読みもお勧めです。