初めて鞍馬寺に来たのは

おととしの秋


その時は本殿金堂までだったので

今回は奥之院、魔王殿まで

足を伸ばしてみた



この日も京都は

YOUたちで賑わっていた



京都の街中は

YOUたちと修学旅行の学生たちで

ごった返してた


駅前のバス停には

おびただしいほどに

長蛇の列が出来てて

一瞬おののいた


特に三十三間堂方面が

激混みでえらいこっちゃになってた


そんな波をいかに

かいくぐりながら

行列や混雑を避けるかが勝負の

ハイレベルな旅となった


こんな時は電車に限る


新緑の春紅葉が

長く続く並木道の中を

颯爽と電車が走る


秋もさぞかし綺麗だろうな〜


駅に着くとさっそく

大天狗が出迎えてくれた





7歳にして

鞍馬寺に修行のために入山した

源義経(牛若丸)に

武術を教えたと言う山伏


その山伏が大天狗と言われている




朝食抜きのまま

お昼前に着いたので

友人からオススメされた

駅前にある心天狗で

ぶっかけ蕎麦をすすって

腹ごしらえをする










仁王門の新緑が

五月晴れの青空に映える


雲ひとつない最高の参拝日和







膝のお皿はもう大丈夫なものの

長く歩くと股関節が

痛くなってしまうので

無理せずケーブルカーに乗り込む



とにかく京都に来ると

歩く歩く歩く


尋常じゃないほど歩く事になるので

ふくらはぎがパンパンになる



普段いかに歩いてないか

地方の県民はほとんど車で

移動するから足腰弱いあるある


なんなら都会のお年寄りの方が

健脚だったりする


長く歩いても

疲れない歩き方を習得したいわ〜




本殿の狛犬ならぬ狛虎は

毘沙門天のお使い








本殿前のパワースポットで有名な

六芒星が配置された金剛床











遠くには比叡山を遥拝できる





今回は時間もあるし

けっこう空いてたので

ご祈祷してもらう事にした


せっかくなので

ちゃんとご祈祷してもらってから

魔王殿に行こうと思った


広い本殿の中で

私1人の貸し切り状態




本殿に入ると御祭神が


月輪の精霊―愛=千手観世音菩薩
太陽の精霊―光=毘沙門天王
大地の霊王―力=護法魔王尊


と書かれている



これら三神を

三位一体として「尊天」と言い

「宇宙の大霊」として

祀っている鞍馬寺



宇宙の大霊という

宇宙のエネルギーを

祀っている珍しい寺なのだ


宇宙のエネルギーこそ

森羅万象、万象万物

この世のすべてを

生み出している大元



水のエネルギーである月

火のエネルギーである太陽

地のエネルギーである大地



「月のように美しく

太陽のように暖かく

大地のように力強く」


「すべては尊天にてまします」

とお唱えしてくれる


なので鞍馬寺は

寺には珍しく

神仏を超えた

宇宙の大霊である尊天を

ご本尊と仰ぐ尊天信仰なのだ



おととし初めて参拝した時は

いまいちピンと

来なかったんだけど

神仏を超えた信仰

自然宇宙信仰こそ

カタカムナの世界にも

通じるなとふと思った




「尊天」をまたの名を

「サナトクマラ」とも言う説もあり

650万年前に金星から

やって来たという説もあり

まさに謎解きミステリーな寺だ


それに魔王殿とか

護法魔王尊とか

なんでわざわざ魔が付くんだろう



ここから奥之院魔王殿に向かう



山に入るとコツコツコツと

キツツキの音がしてたけど

私の足音を察知した途端止まった






牛若丸が奥之院へ修業に向かう途中に

喉を潤したと言われる水飲み場





16歳で奥州に発つ際に

名残を惜しんで背比べをした石


この後、実の兄

源頼朝に殺されてしまうわけだけど

実は生き延びて大陸に渡り

チンギスハーンになった

なんて説もあるらしい

知らんけど





木の根道





鞍馬天狗と牛若丸が

出会ったと言われる

僧正ガ谷不動堂の前には八芒星?




山の中のけっこうな上りと下りの

階段を抜けると奥之院に到着



ここ魔王殿に

護法魔王尊が降り立ったという





ここだけぐるりと四方八方を

磐座に囲まれてる不思議







無風になってシーンと

静まり返ったかと思うと

ザザザザーっと風が吹く

そのリズミカルな繰り返しで


まるで風の聖域に入ったみたいで

なんて心地いい場所だろう



手水舍から滴り落ちる水が

その極端さを表してた





静止画像ではありませんwww




人もまばらで

しばらくのんびり過ごせた



このまま貴船神社まで

下って行けるみたいだけど

今回は来た道を戻る事にした





ご祈祷の申し込みをしてる時

隣の参拝者に説明してた話を

耳をダンボにして聞いてたら

何でも一生のお守りに

なるものがあると言うじゃない


これはゲットしたいじゃないの



一つは護法魔王尊の

持ってる羽うちわである降魔扇


「一切の魔障を摧破し

よこしまを正しいことに

向かわしめる清めの御力を授け給う」

という


そしてもう一つが

牛若丸が兵法を学んだ際に

使っていたとされる小太刀にちなんだ

降魔必勝の小太刀

1/2のスケールで忠実に作られている


「人生のすべてのことについて

最勝の歓びを得るためには

まず自分の心のよこしまに

打ち勝つ力をもつことこそ大切です。


千人の敵に勝つより

ひとりのおのれに勝つものこそ

最上の勇者なり」と書かれている


寺の人曰く

人生の中で絶体絶命の時に

エイヤッと振りかざして

新しい活路を切り拓ける

との事だった


扇の方は

何か良からぬ災難が降りかかったら

パタパタと振り払うといいって





そうか魔というものは

外にいるのではなくて

自分の内側に巣食うもの


よこしまな心

作為的な心

ズルい心



よく思われようとする心

自分だけ得をしようとする心

自分が正しいと思う心

支配しようとする心

依存しようとする心


誰にでもあるものだけど

盲点で自分には見えないもの


自分の内なる魔と

向き合わない限り

機会人間からも

抜けられないし

誰かや何かの言いなりで

人生終わってしまう


なんなら

依存しても

依存させても

カルマを増やすだけだろう



この旅の途中に

自分の中に根深く巣食う

依存する心を

発見する出来事があった



依存して

寄りかかって

隙あらば助けてもらおうとする魂胆

ズルい心を見つけた



自分の人生なのに

自分の足で立つ覚悟が

まだまだ出来てない事に気づけた


誰かや何かの言葉を

鵜呑みにして

自分の人生を預けようとしてた


自分以外の

何者かになろうとしてた


危ない危ない


足すことじゃなくて

削ぎ落として

削ぎ落として

本来の自分に

出会っていく旅なのに



褌をしっかりと

締め直す旅になった







本来の自分に正直に

自然の理に沿って

無為自然に生きられるようにと

常に尊天のエネルギーが

降り注いでいるんだね



魔が内側にあるように

尊天のエネルギーも

私たちの内側に

流れてるはず



清々しいエネルギーを

存分に浴びて

お次は世界遺産の苔寺に向かった