奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録/幻冬舎
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数年前に本を手にした時は凄い人だな~って

感動したのは覚えてるけどそれっきりで



その実話が映画化された『奇跡のリンゴ』


いや~凄い!


木村さんの筆舌に耐え難い壮絶な人生

そして時代を変える映画だと思う



あまり書くとネタバレになるから控えるけど

リンゴの無農薬栽培は不可能とされ

農薬を使うのが常識だったリンゴ農家の世界


農薬の薬害で苦しんでいた奥さんを救うためにと

木村さんの奮闘が始まる


既成概念や固定観念を覆し

試行錯誤を繰り返し

何度も何度も失敗しても

全財産を失っても

村八分にされても

諦めずに挑み続けた木村さん



それはメインストリームから降りてゆく生き方


みんなとは違う生き方

そんなスタイルには

なかなか寛容になれない日本の社会

マイノリティには冷ややかな社会


そんな中で孤独や後ろめたさに耐えながらも

やり続けてきたのは

少しでも奥さんを救いたいという家族への愛



てんつくマンがよく言うコトバ

『常識が正しいとは限らない

常識とは大多数の意見でしかない』


非常識とされた来た無農薬栽培も

時代の流れで常識になるのも時間の問題だろう



壮絶な11年間を過ごして

とうとう息詰まり

自ら命を絶とうとしたその時

無農薬栽培の大きなヒントを受け取った木村さん



それは土だった


必要なのは

本来の自然な姿のふかふかの土


見えない土の中にその2倍もの根っこを張って

育つ作物


実は見えるその部分よりも

その倍以上もある見えない世界に

本当の大切なものがある


私たちの見えている世界なんて

見えない世界に比べたら

目くそ鼻くそなのである



映像の中で

【ネタバレ注意】

思わず木村さんが山の土をパクパク食べるシーンに

私は魂持ってかれた~!


そして「うんめ~」と叫ぶ木村さん


いろいろな固定観念を植え付けてきた私たち


ハッ!とさせられた瞬間だった



木村さんは来る日も来る日も

リンゴの木に声をかけ話をした


ところが隣の人の畑に隣接したリンゴの木には

声をかけることをためらった


よその誰かに見られたら恥ずかしいからだ


声をかけなかった木たちはすべて枯れた


そして11年目の春

とうとうリンゴの木に花が咲いた時

木村さんはリンゴの木をねぎらい

1本1本の木の根元にお酒を撒いて

喜びを分かち合った


『リンゴさん 綺麗な花咲かせたねぇ 

ありがとう ありがとう』


心からリンゴを慈しみ

自然を慈しみ

子供たちや家族を慈しみ

見えないものを慈しむ木村さん


そしてそれに応えるように

美しい花を咲かせ

美味しい実をならせるリンゴさんたち


心から木村さんを信じて応援する家族たち



リンゴの無農薬栽培という神の領域に

足を踏み入れ成功した木村さん


『俺が諦めるってことは

人類が諦めるってことなんだよ』


木村さんの投じた一石は大きい


人類への

地球への

大きな一石に匹敵する


見えないものへの畏敬の念

見えないものとの交感、交流


私たちがすっぽり忘れ去ってしまったこと



そして劇中では一切触れていないが

木村さんは過去に数回宇宙人に遭遇したことがある

そしてUFOにも乗船した経験がある人なのだ


その中で地球のカレンダーを見せられ

あと何枚残っているのかを知らされた


あと何枚。。。


ってか地球って

永遠にカレンダーが続いているわけじゃないのねw



そしてあと何枚残っているのかは

誰にも言ってはいけないらしく

奥さんにすら言っていないのだとか


その地球の最後のカレンダーは

そんなに気が遠くなるほど

遠い未来の話ではないらしく

ただ言える事は『時間がない』ということらしい


この話を信じる信じないは個人個人に任せるとして

みんなもこの映画観るといいよ



そして個人個人の意識が変われば

消費者の意識も変わる


消費者の意識が変われば

生産者の意識も変わる


生産者の意識が変われば

環境も変わる


環境が変われば

地球も変わる



安全なリンゴを作ることと

安全にリンゴを作ることは

天と地の違いがある



私は安全なリンゴが食べたい

子供たちにも安全なリンゴを食べさせたい



木村さんは著書の中でこう書いている

『作物がうまく育たない時

それを土のせいにしてはいけません。


ずっと前からそこに存在している土の方が

突然来た作物を嫌がっている。

私はそう考えます。』



改めて人間の傲慢さ、自分勝手さを思い知らされる

そして津軽弁が深く心に優しく沁みる映画です★


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