北海道で牛のお医者さんをしてる赤ひげ先生のサイト から引用のお話です


今は光の天使になった宗一郎くんという8歳の息子さんのお話です



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息子である宗一郎が入院していたときのお話を
少しさせてくださいね。

彼が入院していた病院はガン専門の病院でした。

その小児病棟は、もちろんみんなガンを患っている
子ばかりでした。

治る子はほんの一握りです。

ほとんどの子供は1年~2年で光の天使になってしまいます。

みなさん!!!!
自分のかわいい我が子が苦しい治療をしても死んでしまう
という悲しみがわかりますか?

目の前にいる、このかわいい子を抱けなくなるという
悲しみがわかりますか?


昼間の小児病棟は、とても明るくワイワイと賑やかです。  

どうしてだと思いますか?  

残された命は短いんだから、せめて一緒にいるときは楽しく素敵な
思い出を作ろうと、それぞれのお母さんやお父さんが自分の深い悲しみを
ぐっとこらえて、明るく楽しくお子さんたちと接しておられるんです。


そして子供たちが寝静まるころには、あちらこちらの病室から
押し殺したようにみなさんの泣き声、慟哭が聞こえてきました。

「こんなに辛い思いをさせてごめんね・・・」
「痛かったよね、苦しかったよね・・・」
「もっと丈夫な体に生んであげられなくて、本当にごめんね・・・」


みなさんがみなさん、夜は涙を流し、昼は笑顔を絶やさずに毎日過ごされていました。

小児ガンの子供たちは、ものすごい優しい子が多いんです。
そして人を思いやる気持ちも大人以上でした。
きっと悲しみ苦しんでいるお母さんたちのことを気遣っているんだと思いました。

その子供たちは

「ぼく、大人になれるかな~」
「わたし、大人になって看護婦さんになりたいな~」
「ぼく、いつまで生きられるんだろう・・・」
「わたし、死にたくない」


そうなんです。

彼らの夢が大人になることなんです!!!


ほとんどの子供たちは、わたしたちが当たり前に思っている大人になる
こともなく亡くなってゆくんです。

大人でいられるって、すごいことなんですよ。

もっともっとしあわせに生きてゆこうじゃないですか!!!
もっともっと明るく生きてゆこうじゃないですか!!!
もっともっと楽しく生きてゆこうじゃないですか!!!
もっともっと笑って生きてゆこうじゃないですか!!!



また、息子宗一郎のお話をしますね。
彼は平成十年3月31、光の世界に帰りました。
最後の3ヵ月は実は病院ではなく自宅で過ごしました。

そのときのわたしたちは必死でした。

なんとかして病気を治してもとの元気な宗一郎になってほしかったんです。
サイマテイックという音で病気を治す器械も購入して使いました。
その他多くのことをやりました。

でも、いまから思えば

もっともっと一緒に楽しんであげればよかったと思います。

日に日にやせ衰え、痛みに苦しむ息子を私たち夫婦は精一杯看病しました。
自分では歩くこともできない息子を背中におんぶして
お風呂にそのままの姿で入ったとき、痛みが少しやわらいだ息子の
顔はとても幸せそうでした。
支えているわたしも泣きながら、お風呂につかっていました。

いてくれるだけでうれしい!!!
生きていてくれるだけでありがたい!!!

夜は私と妻の間になって寝るのですが、30分ごとに訪れる痛みをやわらげるために
私たちは宗一郎の体の位置を変えてさすってやりました。

正直いってとても辛かったです・・・

でも・・・でも・・・・

いてくれるだけでいい・・・

彼がいなくなることがこわかったんでしょうね。

辛い痛みのなかでもできるだけ、私たちに笑顔をみせようと
していた子でした。

「おかあさん、ごめんね」
「もっと元気だったらおかさん、おとうさんも疲れないのにね」
「おかあさん、ぼくもっと生きたいよ!!!」

痛みがでるとサイマテイックでその痛みをやわらげてあげました。

もう、これはいけないなと思い、病院へ連れていく車中で・・・
意識があまり定かではない宗一郎がこう言うんです。


「おとうさん、おかあさん」
「信じあって、助けあって、分かり合って生きてゆくんだよ」
「悲しいときや苦しいときほど、笑うんだよ」
「自分をせめることが一番いけないんだよ」


などと強い口調で私たちに言うのです。


病院での最後のとき・・・・
たんが気道を満たして声にならない声で・・・・
最後の一声が・・・

「ありがとう」なんです。

それまで全身の痛みで抱くことができなかったのですが
最後は母親に抱かれながら静かに息をひきとりました。


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我がクソガキの息子どもよ


君らを抱きしめることができて

君らの笑顔を見ることができて 

それだけで母は幸せです(≧▽≦)