ピィ~ヒョロヒョロヒョロ~
トンビが大きく旋回しながら弧を描く
ここは山形県朝日村のタキタロウ広場キャンプ場
すぐ近くの朝日連峰の尾根にある大鳥池は
怪魚タキタロウ伝説で有名
だからか釣り人の姿をけっこう見かける
でもお盆だというのにほとんど人がいない超穴場スポット
お盆の4日間は晴天に恵まれて
でも涼しくて快適なキャンプ日和だった
今回はダッチオーブンを購入したので
料理が楽しみ( ̄∇ ̄+)
いつものごとく自転車3台を積んで
ニューフェイスの愛犬ミーボフもキャンプ初体験
キャンプ場に着いた頃はほとんど貸切状態
でも日を増すごとにテント数も数張り増えていったけど
それでもガラガラ
これだから東北はやめられない
我が家は本当に東北が好きだ
自然は豊かで
静かでのんびりしてて
山の幸もおいしいし
人は朴訥でぶっきらぼうだけど
そんな素朴な感じがまたたまらない
東北に来ると
なぜだか帰ってきたような懐かしい気分になる
特に最上川沿いはなぜかソソられる
タキタロウキャンプ場のすぐ隣りには川が流れていて
周りは深い山に囲まれている
1泊¥500で3泊しても
4人家族で¥1500
ありがたやありがたや~
まずはキャンプ場を拠点に自転車で周辺を散策する
室内犬の王道を行くミーボフも
キャンプ初参加でしょっぱなから
4~5キロのランニング
必死に自転車の後を追う
途中湿地帯や沼があって
トンボトンボトンボの銀座通り
中2になっても相変わらずトンボには目がない長男
「おぉ~クロスジギンヤンマだ~~~」ヽ(゚◇゚ )ノ
「おぉ~ウチワトンボ~~~」ヽ(゜▽、゜)ノ
「あ、あれは~オオルリボウシヤンマ~~~」キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!
「マ、マ、マルタンヤンマーーー」(即死。
トンボごときにここまでマニアックな長男を
ちょっぴり尊敬しつつも
その能力を勉強に活かせない息子に
複雑な思いの母であった┐( ̄ヘ ̄)┌
網を片手に
必死にトンボを採ろうとするが捕まらない
「オレ夏休み中ここでテント張ってトンボ採りしてぇ~~~」
と、とても中2とは思えない(笑)まだ
純粋な昆虫少年の目をのぞかせた
一方爬虫類好きの次男は
沼に生息している
初めて見るイモリに釘付け
そしてパンツ一丁のイモリハンター
表は黒くて裏は真っ赤な
なかなかグロテスクなデザインのイモリ
でも泳ぐ姿は
両手を後ろに伸ばして
とってもキュート
執念の末
20匹以上を捕獲した次男
数時間の説得の甲斐あって
2匹だけ家に持ち帰ることに合意した
自転車でしばらく行くと
オフロードをやる人には有名な朝日スーパー林道がある
でも今は土砂崩れのため通行止め
そのちょっと手前に
手付かずの川を発見
獣道を見つけて奥へと進む
もうそこは別世界
異次元の空間に迷い込んだような世界
先客のヘビが1匹のったり枝をつたってる
その静寂を打ち破るように
ミーボフが川に投げ落とされる(・・・アーメン)
ミーボフも喜んだかどうかは不明のものの
誰も教えてないのに
反射的に犬かきするんだからたいしたものだ
野生の本能が目覚めたか
箱入り娘
こちらは洋服を脱ぎ捨て
パンツ一丁で泳ぐ出した野人
走って泳いで
しまいにはカヌーにも乗ってしまったミーボフ
満身創痍のミーボフ
さすがに帰りは走れませんてば(´□`。)
リュックに入れてお持ち帰り
今日から室内犬を返上して
トライアスロン犬と呼ぼう( ´艸`)
日中いっぱい遊んだら
すぐ近くにある朝日屋旅館でお風呂をもらいに行く
長風呂の私が上がる頃には
ゆうげの支度もほぼ出来てて後は食べるだけ
今夜のメニューは初おろしのダッチオーブンで
キャベツまるごと煮込み
献立から調理まですべてパパの担当
アウトドアの達人には
素人は下手に手を出してはいけない (ナンテな( ̄* ̄ )
そして朝
鳥のさえずりとともに目覚める頃には朝食が用意されてる
自家製ピザにじゃがいもパンにナン
そしてスパニッシュオムレツまで
ダッチオーブンはフル稼働
パパの腕がいいのか
ダッチオーブンの性能がいいのか
悔しいけど作る料理は激烈ウマ
「どうしてパパは上手なのにママは下手なの」
・・・(´Д`;)・・・
いいとこもって行きやがるぜ( ̄へ  ̄ 凸
七夕のお願い事の宿題の紙に
「ママの料理が上手になりますように」って
書きそうになったほどだから
次男にとっては死活問題なんだろうなΣ(~∀~||;)
上げ膳据え膳の極楽至極のキャンプ生活( ̄▽ ̄)
「あと1ヶ月くらいキャンプやっていたいな」
「バカ言うなオレが死ぬ」
たまにだから料理も遊びの延長なんだろうね
そっか~私も毎日家でキャンプしてると思えばいいんだな
・・・・って思えね~(笑)
花火に釣りにサイクリングにカヌーに
川遊びに
遊び尽くしても尽くしたりない4日間なんてあっという間
去年は新潟でキャンプした時は
あいにくずっと曇天で星空を楽しめなかったけど
今年は夏の大三角形から天の川までくっきり見えて
ペルセウス座流星群の時期にも重なったせいか
流れ星もよく見えた
自然の中に放り込まれると
自分がとてもちっぽけな存在に思える
自分は何も作り出せない
太陽も星も水も土も
すべて自然から与えてもらってる
そして私は何も知らない
あの木の名前もその花の意味も
自然のしくみも
何1つ分かっちゃいない
太陽の原理もこの世の摂理も
なんにも分かってないなぁということだけは分かる
これを「無知の知」っていうんだっけ
何かを分かるたびに天狗になってはいけないんだよな
何か1つ分かるたびにまた分からない事が増える
どこまで行っても分からないから
分かりたくて人間やってるのかな
帰りの荷物を撤収してる時
無理やり車に荷物を押し込んだら
ちょっと車の内側をこすっちゃって
パパに怒られた
一瞬カチンと来たけど
「あ~パパは車をとても大切にしてるんだな」
って素直にパパの気持ちに寄り添えた
いろんな場面で今までだったら
いちいちムカついてストレス溜まりまくりだったのに
まったくストレスにならなくて
感情がサラサラと流れていく
相手の気持ちを汲めた時
自分が1番ラクになる
相手の態度の裏にある心に触れた時
相手をすっと赦せてしまう
なぜだか心がどんどん柔らかくなっていく
トンボはとうとう捕まえられなかったけど
2匹のイモリと
真っ黒に日焼けした肌と
病的なまでの虫刺されの痕だけを残して
山形を後にした
なんと言っても今回の敢闘賞は
ダッチオーブンと