あえて何階かは伏せたいが、うちはマンションで
飛び降りたら死ねる階だ。
ベランダに用があって、ちょっと開けた隙に
チーが脱走し、手すりの向こうへ。
これが、
こちらからはエアコンの室外機もあるから上がるのは容易だが、
向こう側は深く、さらに子猫がジャンプして戻るにも、
手すりは丸くてすべるし、手すりの下は猫でもうまく届くかどうかの
隙間しかない。

なんとかカニカマで真下まで呼んでも、
このバカモノにカニカマだけ取られ、耳にギリギリ触れる距離だ。
落としたカニカマが足場からこぼれて落ちていく様子を見て
手を伸ばしても届かない。
これ以上身を乗り出したら自分がまっさかさまだ。
でも
命の半分だけかけてみた。
手を伸ばすのはいいが、ピョンピョンしなくていいから!
だがしかし、
あったかいところでおやつまでもらえたチーは
その危険さを理解できておらず、
むしろその状況を非常に楽しんでいて、
本能のおもむくまま。
もう、この状態で持ち上げられたとしても、
途中で落としたら足場にちゃんと落ちないで
最悪の状態になるかも知れないし、
よく考えたらチーの重さで一緒に落ちる。
これしかないと腹をくくった。
怖い。
心臓はバクバクである。
後編に続く。
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