歌舞伎初め
寒さ厳しくなる中、
先日
今年の歌舞伎初め
恒例となっている『新橋演舞場』に出かけてまいりました。
初春歌舞伎公演
平家女護嶋(へいけにょごのしま)
恩愛麻絲央源平(おやこのきずななかもげんぺい)
市川團十郎親子三人の共演です。
物語は、源氏と平家の争いの中の登場人物たちの物語。
平家全盛の時代に、源氏の再興を願い奮闘する人々の思いを、
『家族の絆』として描かれています。
その中心は斎藤実盛
妻を失った『夫』俊寛
平清盛に対してクーデターを起こすも島流しに。
大赦で都に戻ることが出来るにもかかわらず、妻の死を知り、
流人仲間の妻を代わりに船に乗せ、自らは亡き妻を思い島に留まります。
妻と娘を置いて出て行った夫が、妻亡き後に『父』斎藤実盛として娘と再会、
元は源氏の武将でありながら、平家に従うも、源氏再興を心に行動しています。
息子、牛若丸を思う『母』常盤御前
この、
『夫』俊寛僧都
『父』斎藤実盛
『母』常盤御前
を
團十郎が見事に演じ切っています。
一緒に観に行った友人は、
妻を思う『夫』に涙し、
子を思う『父』『母』に、團十郎丈の凄さを再認識したと大絶賛でした。
常盤御前の息子『牛若丸』後の源義経は市川新之助丈が、
斎藤実盛の娘『ひな鶴』は市川ぼたんさんが、
親子共演をはたしています。
親子共演に目が行きがちですが、古典の『平家女護嶋』を改めて見つめ直すきっかけにもなります。
史実がどうであれ、この物語そのものを楽しむため、あと2回観ていきたいと思います。