明日は
ママの誕生日です
誕生日のプレゼントは決めてます
それは後で書きますが
ママは少し体が弱いです
それは
２年生の夏休みに
家族で
ドライブに行きました
みゅうは後ろの席の真ん中に
座ってました
前から車が
どんどん近づいてくるのが見えました
あっという間だったけど
ぶつかってくるって
思いました
まだ小さかった弟に
抱きつきました
弟を助けるとかじゃなくて
多分怖かったからだと思います
ガンって音、グシャって音
いろんな音がしました
車が前に飛び込んできたらしいしか
わかりません
みゅうも弟も全然けがをしませんでした
でも
ママを見たら
ママはたくさん頭から血をだしていました
そんなママを見て
みゅうは聞きました
「ママは死んじゃうの？」
ママは
「人間はそんなに簡単には死なないけん、ママは今は動けないだけ」
ママは
体が動けなくなってたけど
救急車を呼ぶようにとか
まだ小さい弟と車から絶対に
救急車がくるまで道路にでないこと、とかを
教えてくれました
救急車が来て
ママだけをヘリコプターで連れて行ったから
もうママには会えないかもしれないと思いました
だけど
ママにはすぐに会えました
ママはとても大きな病院で迷子になりそうなところの中に
いました
パパがママはしばらくかえれないんだって
って言いました
ママはしばらくは歩くことも手を動かすこともできなくなって
車椅子にのってました
毎日、病院に行きました
「ママは歩けなくなるのかな」
ってママに聞いたら
「痛いって思うから多分歩けるけど
足がまだびっくりして歩くの忘れてるんだよ」
ママは笑っていうから
早く思い出してねって言いました
毎日ママがリハビリしてるのを
見ていました
病院の先生もママも手すりや道具を使って
歩くために一生懸命でした
リハビリの部屋には
ママだけじゃなくて、お年寄りや
義足の人やたくさんの人たちが
がんばってました
あんなにがんばっている人たちを見たのは
はじめてでした
ママがとてもかわいそうに思うこともありました
でも
歩けるようになれるために
ママもがんばりました
最初は
立つことから
歩けるようになるまで
夏休みも終わり、運動会も終わりました
でも夏休みが終わる頃は
お見舞いにいって、
お部屋にいってもリハビリ室にも
ママはいなくなりました
１人で階段の１段目を
降りたり登ったり手すりを使って
練習していました
ママのケガで
歩けるようになるのは
すごくめずらしいことみたいで
背中の骨の中身をケガしていて
歩けなくなる人が多いそうで
有名人では
スーパーマンが馬から落ちて
大変なことになりました
でも
家族みんな
その時は
そんな大変なケガとは思ってないし
ママもわかってなかったのです
ママがすごい奇跡だということを家族はママが
退院するまで知りませんでした
ママが歩けるのは
ヘリコプターで連れて行ってもらえたことや
病院の先生がたまたまイラクから帰ってきたばっかりの
ママみたいなケガを治すのが得意だったこと
ママが奇跡じゃなくて
ママの周りが奇跡だったと思います
そして
全然動けないママを見ても
歩けるようになると
あきらめないでリハビリした先生
みゅうにも
「お母さん、がんばってるよ」って
いつも言ってくれました
車イスの時のママは
いつも窓から外をながめていました
ママが見ていたのは
タバコを吸うところで笑いながらタバコを吸う患者さんたちでした
そうです・・・ママに聞いたら
あんまりいいことじゃないけど
「必ず歩いてあそこでタバコを吸うけん
ニコチンパワーだけん」
・・・ママはけがしても
変わらない・・どんな目標でも
目標ってすごいことだと
教えてもらえた気もします
そんなママで歩けるようになったけど
すぐに疲れてしまいます
だけど
みゅうがまだ
レッスン生になったばかりで
１人で福岡に行けなくて
３ヶ月くらいは
いっしょに来てくれてました
レッスンが終わるまで
本屋さんやコーヒー屋さんで時間をつぶしてくれて
終わったら迎えにきてくれて
帰りはほんの少しの段差につまづきそうで
なんで杖持たないのって聞いたら
「足が悪いってバレるじゃん」
ママらしいです
熊本ではお年寄りは杖をついてるのを
見かけるけど
福岡では
若い女の人も杖をおしゃれに
ついてます
多分
転ばぬ先の杖
転ばないようについてるんだとおもいます
若い女の人の杖は
アクセサリーやストラップをおしゃれにしたり
きらきらな石でデコってます
だから
ママの杖も
誕生日はおしゃれにしてあげようと
思います
そして
公演では
ママにいい報告ができるように
がんばります
それが1番のプレゼントだと思います
LinQ
MYU×２