相談していた元同僚、現同僚、そしてkの事をよく知る私の友人達に言われたのが

“彼女、あなたの事、妬んでるね”

でした。私のどこに対して妬みが生まれるのか私は、さっぱりわからず、初めに相談した元同僚が説明までしてくれました。そういえば、彼女の時も他の元同僚の時もKは多分にそう言うところがあったことを思い出しました。なんというか変な話なのですが、部下である私達の仕事が上手くいっていて、周りに人が集まりだすとKはその人達を圧力で叩き始めます。自分から自分の仕事を部下に移行して、自分の仕事を減らしていくという目的ありきのKからの提案で私達は彼女のクラスを担当していきました。そうする事が将来を見据えた時、自信がレッスンをしなくてもスタジオが回っていくように。経営者として真っ当な判断だと思います。しかしなぜかKはそうする事で多分、自分が取り残された気分になるのではないか...と。結局、自分が前に出て輪の中心で注目を浴びていないことに我慢ならないのだと思います。


その元同僚の子に私の作品をいくつか見てもらって彼女が発した言葉が“妬み"でした。5年程前のスタジオ公演の時、Kが私の作品を見ていて“私も素敵な作品を素晴らしい生徒さん達と作りたい”と呟きました。その言葉が未だに印象に残っているのは、Kのその言葉の裏にある“Kが素晴らしい作品を作れないのはそれに見合った生徒さんが自分のクラスにはいない”という、やはり自分中心の考えがありきだったからです。


私がいつも思っていることは、もし生徒さんの実力が自分が思っているほどにならないのであるならば、それは指導者である私に問題があるです。私が教え方を模索するべきだと。このスタジオは趣味としてダンスをするような週一で練習に励むような生徒さんばかりです。数年前までは幾つもコースを取る子はいましたが、コロナ禍だった影響も多少あるとは思いますが、多分経済的にもそのような事ができる生徒さんが少なくなった、そして趣味が多様化し、いろいろなところで多様な事ができるようになった、そして学業が大変になった事も大きいと思います。作品を作っているのも自分、レッスンを組み立て指導しているのも自分。生徒さんのレベルを上げられるのも自分。Kが描く作品ができないのは生徒さんのせいではない、K自身の責任。そういう考えだからどこかでKの思考がなんとなく生徒さんに伝わるのでしょうか...生徒さんがKから段々と離れていきます。