今回のミーティングで決定的なKとのダンスに向き合う姿勢の違いが明確になりました。私がいつも思っているのは、どんな形でも良いから踊ることを楽しんで欲しい、そして出来るだけ機会がある限りその姿を披露する場所を作って周りの人にも踊り楽しさ、音楽と共に体を動かす素晴らしさを伝える事ができたら...という事です。正直、音楽無しの無音でも自分の中にあるソールで踊る事もありだと思っています。もし体の一部が不自由であっても音を聞いてリズムを取る事でも良いと思ってます。私の生徒さん(現在18歳)には実際、数年前からある事故と彼女の病気が相まって、片足の感覚が麻痺してしまった子がいるのですが、彼女は今でもモダンダンスを続け、もちろんレッスン中は座ったままでできる事をする事になりますが、それでも彼女に強い意志で勇気で色々なことに挑戦続けています。私の方としても全てにレッスン内容を立った状態、座った状態の二種類を考慮して組み立てていましたので、大変ではありました。でも彼女自ら、自分が今できることを考えて逆に私の方が助けられました。


Kはというと...お金、お金です。

Kからこれから私のグループが参加する二つのイベントについて参加しても構わないけど、私には支払いができないと。参加するイベントが自分のスタジオの宣伝になると思ってない事=利益に繋がらないと言われました。私の意見として生徒さん達に発表の場と色々な場所で踊る経験を積ませたいからと言いましたが、Kの心には響きませんでした。それなら私が個人的に参加するのに異論はないかと聞いたところ“ご自由に”という事でした。そして”それだと私が悪いような気もする”と続けました。娘にこの話をしたら“じゃ、お金出せ!”と怒っていました。


Kの経済状況はというとハッキリ言ってかなり良い私からすれば格が違います。夫婦共働きで、ご主人の収入も良く、スタジオもコロナ禍においても多少規模は小さくなりましたが、十分な収入が普通の感覚を持った人からすれば確保できているはずです。ただK、浪費家です。今回の私との金銭的な揉め事でまず理由として言われたのが自宅の新しいソーラーシステムに非常にお金がかかるので私に支払う事ができないでした。私にとってはまたか...でした。Kは庭師、掃除婦を雇い、身に付ける物がハイブランドだったり、全ての休暇で必ず夫婦で2週間以上の海外旅行、なんだか私には良くわからない高額で変な商法のセラピー合宿、コロナ禍に高額な車の購入、先日はビオ生活に役立つ商品説明会のようなのに夫婦で参加して沢山の高額商品を購入したそうです。普通の大きさの歯磨き粉、なんと29ユーロを惜しみなく購入したところを私の友人がKに誘われてこの会に良く知りもせず参加して目撃しました。友人はその後、ご主人にそんなものに参加した事自体を大層怒られたそうです。


経営者として運営状況を円滑に進めるために常にお金のことを考えている事は正しいと思います。ただ従業員を踏み台にして自分を守る事だけしか考えていない、自己犠牲はせず、周りがKの為に尽くすべきであるという考えに嫌気が差したのです。私としてもこれまでの10年間、Kと最後は金銭的に合意が得られず、辞めていった同僚を見てきました。これが不思議な事に全ての元同僚に共通する問題で不満をその口にした途端、関係が悪化して辞めていきました。だから私も事実として知ってはいたものの、どうしても自分の仕事への愛情、生徒さんへの愛着からその一歩が踏み出せずにここまで来てしまったのです。