俺は夜釣りに出かけた。
ある日、遊びの予定がキャンセルになった俺は
秘密の釣り場で夜釣りを楽しむ事にした
街から少し離れた所にある橋で、静かでよくつれる俺の穴場で
その日も良く釣れた
だがしばらくすると、全身に寒気が走った。
何か恐いな・・・
そう思いつつも入れ食い状態のその場を離れる気にもならず
夜釣りを楽しんだ
「あなたも釣りですか?」
後ろから声をかけられた
振り返るとそこにはサラリーマン風の中年男性が
「えぇ、ここよく釣れるんです」
「えぇそうらしいですね」
「あなたも釣りですか?」
「・・・まぁそうですね」
話していくうちに段々と俺は違和感を感じた
男性はどう見てもスーツ姿、とても釣りを楽しむ格好じゃない
こんな所でなにを・・・
「あなた、つらないんですか・・・」
男性の声・・・いやおかしい、
明らかに上から聞こえてきた
「つりましょうよ、あなたも・・・」
俺は恐怖に震えながらも上を見上げた・・・
そこには、今話をしていた男性の首吊り死体が!!
男が言っていたのは「釣り」ではなく「吊り」だったのだ!!
気が付くと俺の目の前には無数の人影が
「吊ろう・・・一緒に吊ろう・・・」と俺に囁いている
<【怪奇】夜釣りに現れた男 終わり>
今回の話で思いだすのがセルジオ・レオーネ監督の映画「ウエスタン」(1968)。
全長版で175分の西部劇超大作!
「アメリカの良心」ヘンリー・フォンダのあまりの”悪役”ぶりに米国では
ヒットしなかったが、ヨーロッパと日本で大ヒット!
エッ?どこが今回の「首〇り」に繋がるんだだって?
この後ご覧いただく8分52秒のために、オープニングからの2時間30分が
あった!と言っていい映画でした。動画は・・・
名前は無いがハーモニカを吹くことから「ハーモニカ」と呼ばれる男が
極悪非道の開拓者フランクとクライマックスで一騎打ちとなるが、
フランクはハーモニカと向かい合ったことで「ハーモニカ」の正体を知る・・・。
とにかく8分52秒、お付き合いください!
これが「米国が拒否した」ヘンリー・フォンダの超絶悪役ぶりだ!
これが西部劇!ブロンソン、セルジオ・レオーネ、エンニオ・モリコーネだ!
このデュエル(決闘)からラストに続くシーンと音楽がもうたまらんのですよ。
セルジオ・レオーネの撮影手法(アップの多用とパンフォーカス技法)は
映画の教科書みたいですよ、ホント。
ヘンリー・フォンダはこの映画の時すでに63歳でした・・・しゅごい。