【年末恒例】駅前そば屋の店主と初老の男【一年の締めくくりはこの記事と決めている】 | Let's easily go!気楽に☆行こう!

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映画、写真、B級グルメ、格闘技、そして少しばかり日常を語る雑記帳です。


今年も残すところ、あと6時間となりました。

読者の皆さま、年越しそばの準備はできていますか?

(hiko)










今日、ちょうど定年退職をむかえた初老の男が

ひとり、駅前の立ち食いそば屋で一杯のそばを食べている。

エビの天ぷらが一尾のっかった一杯500円のそばだ。

男は30年も前からほぼ毎日昼休みこの店に通っているが、

一度も店員とは話したことがない。

当然、話す理由なども特にないのだが、今日

男は自然に自分と同年齢であろう店主に話しかけていた。

「おやじ、今日俺退職するんだ。」

「へぇ・・・。そうかい。」

会話はそれで途切れた。

ほかに特に話題があるわけでもない。

男の退職は、今日が店を訪れる最後の

日であることを表していた。

すると突然、男のどんぶりの上にエビの天ぷらが

もう一尾乗せられた。

「おやじ、いいのか。」

「なーに、気にすんなって」

男は泣きながらそばをたいらげた。

些細な人の暖かみにふれただけだが涙が止まらなくなった。

男は退職してからも、この店に通おうと心に決めた。

男は財布から500円玉を取り出して、


「おやじ、お勘定」


「800円」









あら?






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これにて今年の記事の掲載は終了となりました。

皆さま、今年も飽きずにおつき合いくださり

ありがとうございました。 m(_ _)m 

ご覧の皆様、良いお年をお迎えくださいませ☆

では、来年。 See You !

(hiko)


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