ぼくの一生のうちで、
二度と忘れることのできない
あの信じられない一瞬を思う時、
どうしても、それまでの
ちょっとしたできごとの数々が
強い意味をもって浮かびあがって
くるのです。』
週刊少年サンデー1972年23号~1974年27号まで連載され、
1975年に第20回小学館漫画賞を受賞した
楳図かずおの最高傑作の呼び声高い漫画
「漂流教室」は、上記の言葉から始まります。
40年近く前に発表された漫画ですが、
今でも古さを感じることが無いばかりでなく
「時空を超えた親子愛」「友情」「希望」「絶望」「恐怖」「生存」を
余すことなく描いたSF漫画・・・と簡単に一言では
言い表せない凄い作品です。

僕(hiko)は、今回の記事を書くに当たり
ひさびさに単行本を引っ張り出して読み始めたのですが、
とうとう最後まで読みきってしまいました。
(単行本12巻)
この漫画は今までに2度映画化され、一度テレビドラマにも
なっているので、大雑把なあらすじは比較的若い人でも
知っているかもしれません。
◇あらすじ
◇高松翔は、大和小学校の6年生。
ある日、翔は母親とケンカをしたまま学校に行き、
授業中に激しい地震に襲われる。
揺れはすぐに収まったが、小学校の外は岩と砂漠だけの
荒れ果てた大地になってしまっていた。
突然の出来事に教師、生徒ともにパニックに陥り、
発狂した教師は全員亡くなってしまう。
やがて荒廃した世界の正体は
滅んだ未来の世界だと知った子供達は互いに協力し、
大和小学校を拠点とした「国」を築くことを決意する。
しかしそんな彼らに容赦なく降りかかる惨たらしい現実。
飢餓、内紛、伝染病、殺人鬼との対決、
そして未知の生物や未来人類たちからの攻撃……。
翔たちは受け入れ難い現実を一つずつ受け入れながら、
生きてゆく。
果たして翔たちは現代に無事戻れるのか。
ストーリーを知っている人からすると
上述のあらすじでは、はしょりすぎていると
お叱りを受けそうですが、とても全てを
書けるほど、中身の薄いものではないということは
きっとお分りになると思います。
僕は本を持っていますが、この記事を読まれた方は
「また読んでみたいな」
「細かいところを忘れちゃったな」
という人のため、ストーリーを
紹介しているサイトがあるので
ご紹介いたします。
ただし、ラストまで完全に書かれているので
もし「漂流教室」の原作を未読の方は
漫画喫茶に行き、先に漫画を読むことを強くお勧めします。
それでは、原作を知っている方にだけ
以下アドレスからお入りください。
◇漂流教室・あらすじ(完全ネタばれ)
http://wikiwiki.jp/comic-story/?%C9%BA%CE%AE%B6%B5%BC%BC
・・・やはり、原作にはかないませんね。
なお、連載終了後に続編の企画が持ち上がり、
楳図は「最終話に出たロケットで子供達が宇宙へ飛ぶ」
という設定を考えたが、その言葉が浮かんだ時点で
違和感を覚えた為、続編執筆の話は取り止めになりました。
しかし、その設定は、後の楳図自身「続編」と銘打った
『14歳』で描かれることになりました。
◇【楳図かずお自作を語る】漂流教室
◇映画「漂流教室」主題歌:「野性の風」(Album Remix) 歌・今井美樹
<【漫画】漂流教室 終わり>