干してた布団を取り込みに行ったらベランダに豚がいた。
幻覚だと思ったが、触れるし温かい。
ペット用のミニブタってヤツで50cm程度。
うちはマンションの４階だし、両隣との防火板（？）の下は7cmで豚がくぐれるような隙間はない。
修羅場神の贈り物だね、HAHAHAHAHAHAHAHA！睡眠を取ったら丸焼きだ～！
お前は『うまそう』と名付けよう！と、豚を抱えて踊りながら（二日寝てなかったんです･･･）
甥っ子が遊びに来た時に使うゲージを出しておねしょシーツを敷いて入れ、
ネットで豚の飼い方を検索。
宅配を出しに行ったついでにペットフードを購入してきて
「たーんと食べて太るんだよ。イッヒッヒ。あとで竈に火を入れるからね」
とお菓子の家の魔女と化しながら豚に与えて、ふかふか布団に倒れ込み意識を失う。
数時間後、正気に戻って目覚めた時にも、まだ豚はいた。
管理人室に報告に行くと、掲示板にでかでかと『探しています』の張り紙が。
すぐ上の階のおねーさんのペットだった。
おねーさんがベランダで落下防止柵を洗っている時に脱走し、ベランダの手すりの隙間から落下。
うちの物干し台（干す時だけ外側に40cmほど出る）に干してた布団に当たって転がり込んだ模様。
布団を干してなければ、地面までダイブしてたと思われる。
おねーさんは近所中行方を聞きまくり、半狂乱になってたらしい。
うちにも何度か来たが、爆睡していた私は全くチャイムに気付かなかったようだ。
豚を抱えて泣き腫らした目でお礼を繰り返すおねーさんに
『修羅場神の贈り物と思って食おうと思いながら寝てましたー』などと本当の事は云えず
「急用で出かけて管理人室に連絡できなくて･･･すいません」
とひたすら謝る自分。
布団に倒れ込んでなければ、ちょっと前にあった修羅場料理の流れに
『豚の丸焼き』を書き込んでいたと思われる。
よかった･･･焼かなくて本当に良かった･･･
その後、アイシュバイン食いに近所のドイツ居酒屋に赴いた事はナイショだ。
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