テレビで語ったある日の話。(実話)
昔、彼氏の自宅マンションで、
彼が帰宅するのを一人で待っていました。
山瀬さんは部屋でテレビを見ていると
玄関からガチャッ!ガチャッ!と音が聞こえます。
「?」
気になって玄関に行くと
玄関のドアにチェーンがかかっていて
わずかしか開いていないドアを、
誰かが無理やり開こうと、
開け閉めを繰り返していました。
すると今度はわずかな隙間から手が伸びて
中のチェーンを外そうとしますが
届きません。
外の人は手を引っ込め、ドアの隙間から
片目を使い、部屋の中の様子を窺ってきました。

ドアの間から女性の顔の半分が見えました。
その女性はドアの近くで固まっている山瀬さんを見つけると
「あの人はいる?」
「・・・どちらさんですか?」
「あの人はいるのッ!」
「私ひとりですけど・・・」
「じゃあ、あの人が帰ってきたら
『私』が来たって言っておいて」
「あの・・・『私』って?」
「『私』って言えば分かるわよ・・・」
外の女の人はドアを閉め、
そのまま去っていったそうです。
山瀬まみさんは、その日限りで
その付き合っていた男性と
分かれたと言っていました。
※2010年3月7日の再掲載です。
.