幽霊「ゾンビ!?」ゾンビ「幽霊!?」 3 | Let's easily go!気楽に☆行こう!

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映画、写真、B級グルメ、格闘技、そして少しばかり日常を語る雑記帳です。

少女ゾンビ「あ、あの……貴方達は?」

オフィスレディ霊「え……?オフィスレディ霊ですわ!」

少女ゾンビ「私、少女ゾンビっていいます」

オフィスレディ霊「……」

少女ゾンビ「……てへ」

オフィスレディ霊「いや、驚かないの?」

少女ゾンビ「何がですか?」

オフィスレディ霊「え?いや、私達、幽霊なんだけど」

少女ゾンビ「えぇぇぇええええ!!?!?」

オフィスレディ霊「―――ふふふ!!さあ、呪い殺してあげますわ!」

少女ゾンビ「あ、すいません。私、ゾンビなんでもう死んでるんです。

だから、その殺すのはちょっと無理かなぁって」

オフィスレディ霊「え?ゾンビ?」

少女ゾンビ「はい」

オフィスレディ霊「―――きゃぁあああああああ!!!!!!」

少女ゾンビ「ひぃ!?」











―――二階

ゾンビ「なぁなぁ……怖い話しようぜ」

ゾンビ「やめて!!」

ドガァ!!

ゾンビ「ぎゃああ!!腕がぁぁぁ!!!もげたぁぁぁ!!!」

ゾンビ「あ、ごめん」

ゾンビ「ここにはなにもないな」

ポルターガイスト「すげえ人数だ……腕が鳴るぜ……おらおら!!」

ヒュン!ヒュン!ヒュン!!

ゾンビ「―――何か飛んでくる!!」

ガン!ザン!!ブチュ!!

ゾンビ「うわあああ!!!!顔が粉砕したぁぁ!!!」

ゾンビ「ひぃぃぃ!!」

ポルターガイスト「あわわ……ばかな……

 金ダライを投げただけなのに……や、やってしまった……

 幽霊として一番の禁忌……「人殺し」を……」

 ゾンビ「おい!懐中電灯つけて顔を探せって!」




―――36階

幽霊「―――じゃあ、次のシーンだ。おほん……アウトだよ!!」

幽霊「えーと……日常の第6話か?」

少女霊「月が綺麗……」

幽霊「君の方が綺麗だよ?」

少女霊「はいはい」

幽霊「ほんとだってばぁ」

オフィスレディ霊「―――いやぁぁぁぁぁ!!!!」

幽霊「うわぁぁ!!!こら!!床をすり抜けてくるなって!!びっくりするだろ!!」

オフィスレディ霊「大変です!!ゾンビです!!!」

幽霊「何の話だ?」

オフィスレディ霊「あいつら……人間じゃないんです!!」

幽霊「ええ?」

少女霊「あの、落ち着いてください」

オフィスレディ霊「やばいですわ!!日本の終わりですわ!!」




幽霊「―――ゾンビ?」

オフィスレディ霊「は、はい!!」

幽霊「ぷ!あははははは!!ゾンビって、ありえねー!!」

オフィスレディ霊「え?いや、本当ですわ!!」

幽霊「俺、宇宙人とかゾンビとかそういうの信じないタイプなんだ」

オフィスレディ霊「でもでも!!」

少女霊「でも、ゾンビなんて想像上の怪物なんじゃ……」

オフィスレディ霊「信じてください!!」

幽霊「まてまて。ゾンビだっていう確証はないだろ。

 本人が「ゾンビだ」って言っただけじゃん」

オフィスレディ霊「それは、そうですけど……」

少女霊「でも、オフィスレディ霊さんたちがここまで怯えるのも不思議ですね」

幽霊「たしかにな。リングとか見てもまばたき一つしなかった彼女たちが……」

幽霊「分かった。よし、少女霊ちゃん。ちょっと、様子を見てきてくれ」

少女霊「はい!」

幽霊「無理はしないでね?少女霊ちゃんは僕らのアイドルだし」








―――二階

ゾンビ「ちょっとー、トイレの水が流れないわ!」

ゾンビ「こまりんこ」

ゾンビ「あのなぁ……それは当然だろ」

少女ゾンビ「―――わぁぁぁぁ!!!」

ゾンビ「ひっぃい!?!」

ゾンビ「きゃぁぁ!!」

少女ゾンビ「ちょっとちょっと!逃げないでください!!私ですよ!!」

ゾンビ「あ、なんだ……ここにいるゾンビかと思った」

少女ゾンビ「それより、大変です!!」

ゾンビ「なにが?ガスの元栓でも閉め忘れた?」

少女ゾンビ「違います!ちゃんと閉めてきました!

 ―――ここに幽霊がいるんです!」

ゾンビ「幽霊……?」

少女ゾンビ「はい」

ゾンビ「どうしたの?暑さで脳みそが馬鹿になったの?」

少女ゾンビ「本当ですよ!!この目で見ました!!」

ゾンビ「腐った魚の目をしているぞ」

少女ゾンビ「ほっといてください!」

ゾンビ「幽霊なんているわけねーだろ」

ゾンビ「うんだ」

少女ゾンビ「あーん!みたんだってばぁ!!」

ゾンビ「いいかい?幽霊ってのはプラズマの一種でね」

少女ゾンビ「じゃあ、こっちに来てください!」

ゾンビ「あ、ちょっと!?」

少女ゾンビ「本当にいるんですから!!」

ゾンビ「ひぃぃ!!腕がちぎれる!!」

少女ゾンビ「ほらほら!来てください!!」

ゾンビ「やろうども!少女ゾンビちゃんに続け!」

ゾンビ「うーっす」





―――三階

少女ゾンビ「あ……れ?」

ゾンビ「ほら、何もいない」

少女ゾンビ「でも、アソコに変な人たちが……」

ゾンビ「おー!こいつは、また古いPCだなぁ」

ゾンビ「使えそう?」

ゾンビ「うーん……電源は……つかないか」

ゾンビ「自家発電装置でも持ってくるべきだったね」

ゾンビ「あの屋敷には必要だったからなぁ」

少女ゾンビ「はぁ……」

ゾンビ「少女ゾンビちゃんは初めての遠征で疲れただけだよ。

 ほら、10分だけここで休憩しよう」

少女ゾンビ「はい……そうします」

ゾンビ「うん」

ゾンビ「この椅子回るー♪うひょー♪」

ゾンビ「それそれー!まわれまわれー!!」







少女霊「―――この下から声が」

ポルターガイスト「―――ぬわぁぁぁ!!!」

少女霊「きゃぁあ!?って、ポルターさん?」

ポルターガイスト「やってまった……少女霊ちゃん、俺、もうだめだぁ」

少女霊「どど、どうしかたんですか?!」

ポルターガイスト「おれ……殺しちゃった……

 うぅ……人間……しんじゃった……」

少女霊「ええ!?」







ゾンビ「いやぁ、やっと頭が見つかったぜ」

ゾンビ「そういえばさっきの金ダライなんだったんだ?」

ゾンビ「なんか急に飛んできたよな」

少女ゾンビ「……え?」

ゾンビ「なんのブービートラップなんだよな」

少女ゾンビ「あの……私も靴が飛んできました」

ゾンビ「マジ?もう、なにここ、怖い」

少女ゾンビ「もしかして、というか、絶対に誰かいますよ。この廃ビル」

ポルターガイスト「うぅ……もうおら……かえるだぁ」

少女霊「泣かないでくださいよぉ」

ポルターガイスト「もうやだ!もうだめだ!!

 故郷のおっかあに合わせる顔がないだよぉ!!」

少女霊「あぅ……」

ポルターガイスト「少女霊ちゃん……やべえよぉ!!」

少女霊「うーん……」

少女霊(でも……ゾンビさんならセーフですよね……尚更、確かめないと)






少女ゾンビ「人間かどうかは分かりませんが、金ダライは明らかな敵意を感じます」

ゾンビ「そやね」

ゾンビ「うち、金ダライはないとおもうんやわぁ」

ゾンビ「ああ、これはやばい匂いがプンプンするぜ」

ゾンビ「腐臭ってこと?」

ゾンビ「よし。これは我々に対する挑戦だな。―――みなもの、

 今から我々はゾンビとしての意地をみせるぞ」

ゾンビ「ははーん……隊長も悪ですねえ……いいでしょう、やってやりましょう!!」

ゾンビ「よし!全力をもって、ここにいる何者かをビビらせて、追い出すぞ!!」





<続く>


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