幽霊「ゾンビ!?」ゾンビ「幽霊!?」 2 | Let's easily go!気楽に☆行こう!

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映画、写真、B級グルメ、格闘技、そして少しばかり日常を語る雑記帳です。


ポルターガイスト「あ、仕事?」

少女霊「はい。人間さんが来たので。とりあえず驚かせて下さい」

ポルターガイスト「おっしゃ、おっちゃんにまかせとき!」

少女霊「はい!」








少女ゾンビ「……さてと、いきますか」

ヒュン!

少女ゾンビ「―――いた!?」

少女ゾンビ「なに!?なんか、飛んできたけど……靴?」

少女ゾンビ「あ、そっか。私、裸足だもんね。

誰かが気を利かせてくれたのかな?」

少女ゾンビ「……よし。ちっとだけ大きいけど、

ま、靴ずれはしないでしょ。ゾンビだし」

少女ゾンビ「誰か知らないけど、サンキュー!」

ポルターガイスト「あ、れ?驚いてないどころか、お礼された……」

ポルターガイスト「もういっこいっとくか」

ヒュン!

少女ゾンビ「……いた!!もう一足きた……片方だけじゃだめってことか」

少女ゾンビ「おし。さあ、いこ」

ポルターガイスト「ええ!?なんか変だぞ、あの子……」

ポルターガイスト「むむ……あんなタイプの子は初めてだな。これは報告しておくか」

少女ゾンビ「……いた!!さっそく靴ずれした!!―――でえい!!

ゾンビは裸足が一番ってことか、バーロー!!」





―――廃ビル 外

ガヤガヤ……

ゾンビ「おやつ食ってもいーっすか?―――え?だめ?」

ゾンビ「はぁ……」

ゾンビ「どうしたの?」

ゾンビ「いやね、ほら、前に出逢った人間さんとメールしてんだけど」

ゾンビ「うんうん」

ゾンビ「なんか会いたいって言ってきちゃって」

ゾンビ「まずいじゃん」

ゾンビ「絶対、引くよなぁ。ゾンビだしなぁ」

ゾンビ「少女ゾンビちゃん、遅いなぁ。なんかあったのかしら?」

ゾンビ「あ!おい!もう二時じゃん!!ワンセグ携帯持ってる奴いるか!?」

ゾンビ「あるよー」

ゾンビ「ちょっと、見たいアニメがあるんだよね!」

ゾンビ「……よし、暇だし、少女ゾンビちゃんを追うか」







少女霊「ええ?驚かない?」

ポルターガイスト「ああ」

幽霊「ふうん……音とか試した?」

ポルターガイスト「ああ、やってみたが無関心だ」

幽霊「それは困ったな……」

少女霊「どうします?」

幽霊「―――よし、では三階に奴らを投入しよう」

少女霊「奴らって……は!!」

幽霊「来なさい」

オフィスレディ霊「仕事の時間ですわ!」

オフィスレディ霊「構いませんわ!やってやりますわ!」

少女霊「いけますかね?」

幽霊「我々のエリート部隊だ。いける」

ポルターガイスト「こいつは面白くなってきたぜ」

幽霊「幽霊の誇りにかけて、驚かせてやるぞ!」






―――廃ビル 一階

ゾンビ「ねえねえ、隊長。今更ですけど勝手に入って大丈夫?」

ゾンビ「大丈夫。ここの地主はもう死んでいる」

ゾンビ「幽霊とか出そうだね」

ゾンビ「やめてよぉ」

ゾンビ「おいおい。幽霊なんて非科学的な連中がいるはずないだろ?

脳みそまで腐ったのか?」

ゾンビ「頭が陥没してるお前にいわれたくないね!!」

ゾンビ「ほら、静かに!―――えーでは、これから未知の領域に入るので、

トイレは済ませておくように!」

ゾンビ「はーい」






オフィスレディ霊「ここで待機ですわ!」

オフィスレディ霊「はい!御姉様!」

オフィスレディ霊「足を組んでみたりして、大人を表現ですわ!」

オフィスレディ霊「キーボードをカタカタ叩いて、眼鏡をくいっ!

これがオフィスレディですわ!」

オフィスレディ霊「おほほほ!!」

少女ゾンビ(うわぁ……変な人たちがいる……どうしよう?)







少女ゾンビ(とりあえず、絡まれたら厄介そうだし……そーっと……そーっと……)

オフィスレディ霊「それにしても、上司の幽霊さん。最近、人使いが荒くない?」

オフィスレディ霊「だよね。このキャラ設定とかなんなの?」

オフィスレディ霊「ですわ!っていうのがオフィスレディっぽいって思ってるらしいよ?」

オフィスレディ霊「恥ずかしいっつーの」

オフィスレディ霊「というか、私はまだ16歳なんだけど」

オフィスレディ霊「え?ああ、確かにスーツが似合ってないもんね」

オフィスレディ霊「でしょ?」

オフィスレディ霊「にしても……人間、遅いなぁ」

少女ゾンビ(人間って……私のこと人間に見えるの……)

少女ゾンビ(ちょっと、嬉しいんですけど……ふふ)

少女ゾンビ(良い人たちかも……よし)

少女ゾンビ「―――あ、あの」

オフィスレディ霊「あ……」

オフィスレディ霊「―――人間ですわ!」







少女ゾンビ「あ、あの……貴方達は?」

オフィスレディ霊「え……?オフィスレディ霊ですわ!」

少女ゾンビ「私、少女ゾンビっていいます」

オフィスレディ霊「……」

少女ゾンビ「……てへ」

オフィスレディ霊「いや、驚かないの?」

少女ゾンビ「何がですか?」

オフィスレディ霊「え?いや、私達、幽霊なんだけど」

少女ゾンビ「えぇぇぇええええ!!?!?」

オフィスレディ霊「―――ふふふ!!さあ、呪い殺してあげますわ!」

少女ゾンビ「あ、すいません。私、ゾンビなんでもう死んでるんです。

だから、その殺すのはちょっと無理かなぁって」

オフィスレディ霊「え?ゾンビ?」

少女ゾンビ「はい」

オフィスレディ霊「―――きゃぁあああああああ!!!!!!」

少女ゾンビ「ひぃ!?」








<続く>