幽霊「ゾンビ!?」ゾンビ「幽霊!?」 1 | Let's easily go!気楽に☆行こう!

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映画、写真、B級グルメ、格闘技、そして少しばかり日常を語る雑記帳です。


―――深夜 廃ビル

少女霊「ふわぁぁ……おはようございまーす」

幽霊「おう、起きたか」

少女霊「今日も静かでいいですねぇ」

幽霊「そうだな……もう夏休みも終わりだから、肝試しに来る子どももいない」

少女霊「やっぱり、こうして静かな夜は最高ですね」

幽霊「全くだ」






ゾンビ「すっげ!すっげ!!日本やべえ!!」

ゾンビ「貨物船に密航した甲斐がありましたな!!」

ゾンビ「ねえねえ、私達の拠点どこにする?」

ゾンビ「そうだな……あ、あの廃ビルなんていいんじゃないの?」

ゾンビ「雰囲気、出てますなぁ」

ゾンビ「ふふ……我々の野望はあの廃ビルから始まるのですね」

ゾンビ「おーし、じゃあみんな、人間に見つからないように移動すっぞ」

ゾンビ「うーっす」







幽霊「おーい、なんか団体さんがこっちに向かってきてるよ」

幽霊「まじんがー?」

少女霊「えー……もう、どこの馬鹿?」

幽霊「でも、なんか様子がおかしいんだよな」

幽霊「どんな風に?」

幽霊「足を引きずってるっていうか……なんか人間らしくないっていうか」

少女霊「どういうことですか?」





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ゾンビ「はーい、集合!」

ゾンビ「おーっす」

ゾンビ「では、この廃ビルに入るわけですが、もしかしたら人間がいるかもしれません」

ゾンビ「そーですね」

ゾンビ「というわけで、えっと、先発部隊の少女ゾンビちゃん!」

少女ゾンビ「え!?いつから先発部隊に選ばれたんですか!?」

ゾンビ「いいから、いってきなさい!これも勉強ですよ」

少女ゾンビ「はぁーい……めんどっちいなぁ」






―――廃ビル 一階

少女ゾンビ「―――というか、誰もいないでしょ……」

少女ゾンビ「だれかぁ……いますかぁ?」

少女ゾンビ「……」

少女ゾンビ「やっほー!」

少女ゾンビ「二階に行こうかな」






少女霊「外に集まってるみたいですね」

幽霊「数は……50人ぐらいか」

幽霊「どうします?」

幽霊「そりゃ、お前、お出迎えするしかないだろ」

幽霊「はぁ……折角の休日が」

少女霊「じゃあ、ポルターガイストさんたちを呼びにいきますね」

幽霊「おう、頼むよ」

少女霊「全く……夏休みの宿題は終わってるのかなぁ」

幽霊「さてと、ここに人間が来るまで暇だな……かくれんぼするやつ、この指とーまれ!」







―――二階

少女ゾンビ「つかれた……」

少女ゾンビ「ここ無駄に広いなぁ」

少女ゾンビ「……お、ソファあるじゃん。すわろーっと」

少女ゾンビ「ふぅ……」

少女ゾンビ「ゾンビになってもう半年か……私、なにやってるのかなぁ」




少女霊「ポルターさん!出番ですよー!」

ポルターガイスト「ん?おー少女霊ちゃん、ちょっと背が伸びた?」

少女霊「あ、わかります?」

ポルターガイスト「わかるよ。うん、かわくなって」

少女霊「えへへ、どうもありがとうございます」

ポルターガイスト「あ、仕事?」

少女霊「はい。人間さんが来たので。とりあえず驚かせて下さい」

ポルターガイスト「おっしゃ、おっちゃんにまかせとき!」

少女霊「はい!」













<続く>