「猿の惑星: 創世記(ジェネシス)」。
ストーリーは、
アルツハイマー病の新薬が投与されていた猿が、
突如暴れ出し、警備員に射殺されてしまう。
だがそのチンパンジーは妊娠しており、科学者ウィルは
生まれたばかりの赤ん坊猿を自宅に連れ帰り
“シーザー”と名付けて育てることにする。
母親のチンパンジーの特殊な遺伝子を受け継いだシーザーは、
類いまれな“知性”を発揮し始めていき、
やがて無数の類人猿のリーダーとなり、
人類に壮絶な「戦争」を仕掛けることになる。
この絵空事のようなストーリーですが、元ネタとなる
「実話」があったのをご存知でしょうか。
猿の人間化計画それが
「プロジェクト・ニム」。

米オクラホマ州の霊長類センターで1973年に生まれた1頭のチンパンジーが生後間もなく、
錯乱状態の母親から引き離され、実験動物としてニューヨークに送られた。
「ニム」と名付けられたこの動物は、人間の子供のように育てられたチンパンジーが
手話を通じて会話を習得できるかどうかを判断する実験のテストケースとなった。
(「会話」ではなく「手話」を選択したのは、猿が構造上
人間と同じ発声ができなかったからと言われています)
想定通り、ニムは100を超える言葉を覚え、食べ物が欲しい時、遊びたい時、
抱いてほしい時、手話を使って話すようになった。
麻薬を吸ったり衣服を着たりトイレを使ったりといった
人間の習慣もまねするようになったのです。
新たにニムを預かった女性Stephanie LaFargeは、
言語習得のみを念頭に置いた単純素朴な実験意図にも関わらず、
ニムに母乳を飲ませ、自分の身体を触らせ、自慰行為を観察するなど、
勝手に独自の実験を行った。酒を飲ませ、マリファナも吸わせた。
やりたい放題に甘やかされたニムが
嫉妬深くてわがままな、愛情も豊かだけれど性欲にも暴力にも
抑えが利かなくなると、ニムは大学の施設内に移されるのでした。
ニムは継続的に世話され、教養ある「母親たち」に囲まれ、数年間、
コロンビア大学の学長の元邸宅だった広々とした場所で生活した。
しかし、最終的には、野生の本能から人間の世話係との折り合いが
悪くなっていきました。
そして、コーヒーの味を覚え、皿を洗い、人間のトイレを使っているチンパンジーを
沢山のサルが詰め込まれたキタナイ研究施設に送り返すことになるのです。
「人」として育てられた猿の生まれながらの悲劇ー。
この「プロジェクト・ニム」は映画として制作されました。
もし、ご覧になるチャンスがあったらお見逃し無く。
◇Project Nim - Official Trailer
こちらはパンくんとジェームス。

志村さん、可愛がってあげてくださいね。
『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』 予告編
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