メリーさんの電話 「俺の名はメリー。今貴様の後ろにいる」 第7話 | Let's easily go!気楽に☆行こう!

Let's easily go!気楽に☆行こう!

映画、写真、B級グルメ、格闘技、そして少しばかり日常を語る雑記帳です。


メリー「おい、どこにいく?」

少女(確かこの辺りに……)

少女(あっ、あった)

メリー「本屋か」








少女「」ビクッ

少女「つ、ついてこないでくださいよ」

メリー「……俺にそんな言葉を吐く口はこれか?」

少女「っひい! な、なんでもありません!」

メリー「しかし、貴様は本好きだな。

貴様の部屋にも本が山積みされていただろう」

少女「……本は一人の世界になれるから、好きなんです……」

少女「あ、この本文庫本になったんだ」パアッ

少女「これとこれ、あ、あとこの本も……」

メリー「そんなに買うのか?」

少女「だってショッピングセンターなんてたまにしか来ないですもん」

少女「まとめ買いしておかないと……続編なんだ、へえ~」

メリー「ふうん……」

少女「うーん、あ、あとこの本も。メリーさん、

ちょっと持つの手伝ってください」

メリー「断r」

少女「はいっ」キラキラ

メリー「!?」ズシッ

少女「あっちのコーナーにも行きましょう!

あ、メリーさんも興味がある本があれば買ってあげますよ!」ヒョイッヒョイッ

メリー「おい、ちょっ、乗せるな、前が見えな……」

少女「~♪」

メリー「おい少女、このバカみたいに分厚い本は本当にいるのか?」

少女「いりますよ」

メリー「おい少女、この本は貴様の本棚で見たことがあるぞ」

少女「良い本は二冊揃えるのが基本ですっ」

少女(……あれ、この本)

メリー「おい少女、この似たような女ばかり描かれた表紙の大量の本は……」

少女(新・都市伝説……)

メリー「おい少女、聞いているのか」

少女「……この本もお願いします」ヒョイ

メリー「……」

メリー(帰ったら泣かす)ピキピキ

店員「お、お買い上げありがとうございましたーっ……」

ウィーン

メリー「……まさか本当に全部買うとはな」

少女「うふふ、良い買い物をしました」ホクホク

メリー「荷物が重い。さっさと帰るぞ」ゲンナリ

少女「えっ」

少女(や……やった!!)

少女「そうですねっ! はやく帰りましょう!」

メリー「嬉しそうだな」ジト

少女「ま、まさかあ、そんなことないですよー?」

メリー「……俺に荷物まで持たせて、覚悟はできているんだろうな」

少女「わ、私だって買い物に付き合ってあげたじゃ……」ビクビク

メリー「口答えか?」

少女「すいませんごめんなさいっ!!」



――少女の部屋

少女「ふーっ」ドサッ

メリー「本はいいのか?」

少女「はい、仕分けした後読みますから」

少女「あ、そうだ……」

メリー「?」

少女「今日はありがとうございました。

(メリーさんのせいで視線浴びまくっちゃったけど……)

おかげで、たくさん本が買えました」

メリー「()の部分はいらないな」

少女(ど、読心術!?)ハウアッ

少女「あの、それで、これ、お礼です」キラッ

メリー「……腕輪か?」

少女「はい。こういうの、何を買えばいいか分からなくて、

目に入ったもの、選んじゃいましたけど……」エヘヘ

メリー「……機嫌とりのつもりか?」

少女「う゛」ドキッ

メリー「ふん、物で釣るとは意外と強かじゃないか」

少女「な、何のことでしょうか……」

メリー「おいおい、俺は褒めているんだぞ?」

少女「……だ、だって、覚悟はできてるんだろうな、

とか言うから……」グスッ

メリー「良かったな、俺は今日機嫌がいい」

少女「え?」

メリー「付けろ、そしたら許してやる」

少女「っ、え、と……わ、わかりました……」

メリー「……」

少女「……」チャラ、チャラ…カチッ


少女「……はい、できました」

クイッ

少女「よ……?」

少女「っ、」(近い近い!!)

メリー「少女」ジイッ

少女「な、何でしょうか……」

メリー「……」

少女「あ、あの、ち、近いんです、けど……」ドッ、ドッ

少女(っもしかして、また、図書館のときみたいに……?)

少女「メ、メリー、さん……?」ビクビク

メリー「……ふん」ニヤ

パッ

少女「え、あ、あの」

メリー「覚悟しておけ、と言ったろう」

少女「……そっ、それがこれですかあっ!?」ボロッ


少女「もーびっくりしたあっ!!」ポロポロ

メリー「貴様は本当にすぐ泣くな」クック

少女「おどかさないでくださいよ! ……幽霊にいうのもなんですけど、」

メリー「今日は貴様が調子に乗って、あろうことか俺を扱き使ったからな」

メリー「どちらの立場が上か、はっきりさせておかなければいけないだろう?」

少女「私はペットか何かですか!」

少女「ふん。私は本の仕分けしますからっ」グスッ

メリー「……」

グイッ

メリー「」ペロッ

少女「…………へ?」

メリー「面白い顔だな。及第点だ」

少女「……なっ、なっな、涙、なめ……///」

少女「いやあああああっ!!」




in布団要塞

メリー「おい少女」

少女「メリーさんなんてしりません」グスッ

メリー「……」

少女「……」

メリー「図書室」

少女「そのワードは聞きたくありませんっ」

メリー「……」ハァ

少女「あ、あの時のことだって、雰囲気に流されちゃいましたけど、

許したわけじゃありませんからっ!」

メリー「堅物」

少女「柔いよりいいです!」

少女「と、とにかくっ、今日はもうここから出ませんから」ムスッ

メリー「たかが頬を舐めた程度で……」

少女「声に出さないでくださいこのへんたいっ!///」グスン

少女(……まあ、このお布団要塞に入ったのは

もう一つ理由があるけど……)コソッ

少女(新・都市伝説……ええっと、

メリーさん、メリーさん……)パラパラ

少女(あった、67P)ペラ

少女(『メリーさんの電話』……)

少女(基本の話は一緒かあ。契約については……載ってないか)

少女(ん、なになに)

少女(『メリーさんとは、どの話に基づくにせよ、

何らかのきっかけで生まれた悪霊である』――)

少女(……悪霊……)

少女(メリーさんが?)コソッ

メリー「」ニヤリ

少女「」ビクッ

少女(ありそー……)ドキドキ


少女(ふあぁ……、もう寝ようっと……)

少女「」ウト、ウト

少女「――すー……すー……」

メリー「……」スッ




―――
―…







――翌朝

少女「……ふあぁ……」

少女「おはようございまひゅ……メリーさ……」

少女(あれ?)

少女「……メリーさーん?」

少女(いない)

少女「メリーさん……?」

少女(……どこ行ったんだろう……)






続く