都市伝説 vol.22 【トミノの地獄】 | Let's easily go!気楽に☆行こう!

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母さん、僕のあの帽子、どうしたでせうね?

ええ、夏 碓井から霧積へ行くみちで、

渓谷へ落としたあの麦稈帽子ですよ。




小説や映画で知られる『人間の証明』の中に出てくる

詩人・西条八十の「ぼくの帽子」という詩です。



母さん お肩をたたきましょう

タントン タントン タントントン



これも西条八十の作詞なんですよ。



こんな風情あふれる西条八十の作品の中で、

実はひとつ、かなり不気味な噂のある『詩』が

あるのをご存知でしょうか。




童謡作家としても知られる西条八十が、

26歳のときに書いたとされる

『トミノの地獄』という詩です。



少年トミノが一人で地獄を旅することになった様を

美しい言葉で綴ったものですが、この詩・・・、

決して声に出して読んではいけません。



心の中で読むぶんには問題ありませんが、

声に出して読むと凶事が起きる、と言われており、

寺山修司(1935年12月10日 - 1983年5月4日)は

この詩を声に出して読んでからしばらくして亡くなった、

という曰くある『詩』なのです。


このことは、博覧強記の学者・四方田犬彦の

『心は転がる石のように』に実際に載っている話です。





Let's easily go!気楽に☆行こう!




また、それ以外にも、不思議な・・・悪しき現象が

起ったとの情報もあります。




今回の記事に、オチはありません。

書いた記事が嘘かどうかは検索して

ご覧になられて結構です。


あくまで『都市伝説』ですが、

信じやすい人は、今回の記事は

避けられたほうが、よろしいかと思います。


その点を踏まえて、『トミノの地獄』全文を

どうぞ、お読みください。


声を出さずに・・・













トミノの地獄

西條八十 詩集「砂金」より


姉は血を吐く、妹(いもと)は火吐く、
可愛いトミノは宝玉(たま)を吐く。
ひとり地獄に落ちゆくトミノ、
地獄くらやみ花も無き。
鞭(むち)で叩くはトミノの姉か、
鞭の朱総(しゅぶさ)が気にかかる。
叩けや叩きやれ叩かずとても、
無間(むげん)地獄はひとつみち。
暗い地獄へ案内(あない)をたのむ、
金の羊に、鶯に。
皮の嚢(ふくろ)にやいくらほど入れよ、
無間地獄の旅支度。
春が来て候(そろ)林に谿(たに)に、
暗い地獄谷七曲り。
籠にや鶯、車にや羊、
可愛いトミノの眼にや涙。
啼けよ、鶯、林の雨に
妹恋しと声かぎり。
啼けば反響(こだま)が地獄にひびき、
狐牡丹の花がさく。
地獄七山七谿めぐる、
可愛いトミノのひとり旅。
地獄ござらばもて来てたもれ、
針の御山(おやま)の留針(とめばり)を。
赤い留針だてにはささぬ、
可愛いトミノのめじるしに。