大河ドラマの枠ではなく、歴史スペクタクルとして、2年間のドラマ『坂の上の雲』が始まります。
つくる会の会長藤岡さんが、この本を読んで如何に日本の歴史教育が自虐史観にまみれていたかを知ったなどといっていましたが、普通に読み物、物語として読んでいくとワクワクとして、心が躍るような感じがする小説でした。
明治初期の動乱期からようやくその目を海外に向けたときから、日本の富国強兵、脱亜入欧という福沢諭吉の思想に入っていきます。欧米への憧れと嫉妬は、裏を返せば、中国、朝鮮に対する変な優越感と、蔑視の感情を生み、いまもってその感情はややもすれば頭をもたげてきます。
来年は朝鮮併合100周年の年に、このドラマを企画したNHKの意図はどこにあるのでしょうか。注意深くこのドラマを見ていく必要があります。この原本にも司馬史観の独断と偏見の記述がいっぱいちりばめられていましたから、テレビドラマになってどう変わるか見ものですね。