NINJA GAIDEN: Master Collection ※残虐表現あり


テクモ(現・コーエーテクモゲームス)の開発チームであるTeam NINJAが製作した、アクションゲームシリーズのコレクションパッケージ。
高難度が売りの一つとなっているシリーズですが、タイトル毎に違った特徴があるので軽く説明します。



①:NINJA GAIDEN Σ
「NINJA GAIDEN Σ」は、厄介な敵が多く、最初のボスですら異様に強いです。
また、回りくどい謎解き要素もあり、悲しい性能のヒロインであるレイチェルでプレイするパートもあるほか、全体的に説明不足が目立つので不便さを感じるタイトルです。
然し、主人公のリュウ・ハヤブサも敵に負けじとかなり強い性能であり、アクションは豪快且つ爽快なので、プレイヤースキルが上達して行けば必ずこのゲームの虜になる筈です。
また、初心者救済要素として「ヒーローモード」が搭載されています。
「ヒーローモード」とは、最も簡単な難易度「ヒーロー」で使用出来る、プレイヤーの体力が一定値以下まで減らされると自動で発動するシステムで、専用のゲージが持続している間、オート回避とオートガードを行ってくれると言うものです。
このシステムは非常に快適且つ強力なので、初心者の方には是非この難易度から始めて頂きたいです。


②:NINJA GAIDEN Σ2
「NINJA GAIDEN Σ2」は、本コレクションの中で最も快適で納得性の高いタイトルです。
回りくどい謎解き要素は廃され、純粋にアクションを楽しめるデザインになったほか、敵の強さや出現数が一般的なアクションゲームに近くなっており、その上できちんと手応えのある調整がされています。
悲しい性能のヒロインであるあやねでプレイするパートもありますが、Σのレイチェル程のキツさは無いですし、そのあやねと紅葉、レイチェル(Σと比べてかなり強化されている)の3ヒロインはそれぞれ独特な操作感が楽しめますし、主人公のリュウ・ハヤブサは相変わらずかなり強いので、非常に爽快なプレイフィールを得られます。
「ヒーローモード」も搭載されているので、シリーズ未経験且つアクションゲームをまともにプレイした事が無い(或いはプレイヤースキルに自信が無い)方は絶対に本タイトルから入るべきです。


③:NINJA GAIDEN 3 Razor's Edge
「NINJA GAIDEN 3 Razor's Edge」は、本コレクションの中で最も納得性が低いタイトルです。
プレイヤー側のアクションがやや弱体化された代わりに、敵は謎の強化を受けており、特に序盤から登場する強ザコ的な立ち位置の「錬金兵」は、Σの最初のボスが可愛く思える程に異様にウザいです。
またストーリーモードでは、CAPCOMの「BIOHAZARD 6」並のQTEを何故か実装してしまっているほか、リュウ・ハヤブサの初期状態が何故か歴代最弱になっています。
それに加え、Σ2まで存在していた回復アイテムを撤廃し、体力回復手段に大幅に制限をかける等、全体的に「高難度」と「理不尽」を履き違えているかの様な粗い調整が目立つゲームとなっています。
一応、本タイトルにも「ヒーローモード」は搭載されていますが、本タイトルの「ヒーローモード」はゲージ制では無く、ほぼ無制限で使える為、他の難易度と比べて極端な難易度差が生じています。
ここまで書くと、かなり酷いゲームの様に思われてしまうかも知れませんが、それ程酷い作品ではありません。
敵の強めの攻撃に合わせて出せるカウンター技の「断骨」は非常に強力な即死技であり、敵が近くに群がっていれば最初の「断骨」をトリガーにして近くの敵まで連鎖させる事が可能な為、一気に多くの敵を即死させる爽快感を得られます。
また、ストーリーモードであやねのパートがあるのですが、Σ2から比べてかなり強化されていて使い易くなっています。
その上、やはり独特な中毒性のある「NINJA GAIDEN」のアクションがベースに在るので、慣れればそれなりに楽しめる筈です。
ただ、Σ2までと比べると、ゲームとして劣化していると言わざるを得ず、シリーズ未経験の方やアクションゲーム初心者の方は本タイトルからは入らない方が無難です。



このシリーズは、敵が強く本気でプレイヤーを倒しに来ている点、雑魚敵ですら侮れないのに雑魚敵は同時に数多く出て来る点、それにも係わらずプレイヤー側のアクションが1対1を想定したものでしか無い点、然しそのアクションが非常に強力な点…
これらの要因がある為に、緊張感と爽快感が高いレベルで両立している、独特なニンジャアクションが楽しめる、と言うのが大きな魅力です。
3 Razor's Edgeも、時間をかければその魅力が味わえます。
ストーリーは、ΣとΣ2は「有って無い様なもの」、3REは「ザ・B級」なので、あまり期待はしない方が良いですが、このシリーズのセールスポイントであるアクションに関しては、本当に多くのゲームユーザーの方に体感して頂きたいです。

因みに、3REのみCEROレーティングZで、残虐表現があるのですが、Switch版では3REの残虐表現を抑えた「Version D」が出されているので、本コレクションに興味があるけど残虐表現は苦手、と言う方は、Switch版のVersion Dをプレイして下さい。

と言う訳で以上、「NINJA GAIDEN: Master Collection」の紹介でした。