『サロゲート・マザー』という松田聖子主演の映画を見たのは、かなり前だった。(客が少なく、映画館の人が呼び込みをしていた)。

しばらくして、代理母の問題がTVで放送された。

よく知らないが、まだ日本では、代理母で子供を持っても、母親は代理母(産んだ女性)ということになり、卵子を提供した人が母親になれない、そういうことだった。

最初、あまり興味がなかった。

いつだったか、豪州の夫婦が、アジアのどこかの国(先進国ではないと思う)の女性に代理母になってもらった。双子が出来たらしい。何かの検査で、双子うちのひとりが障害があるとわかり、中絶を依頼したが、代理母は拒否し、双子を産んだ。豪州(だったと思う)の夫婦は、障害がない方の赤ちゃんだけを連れて帰国。代理母は、障害児を育てているという。

なんて無責任な夫婦だろうと思った。

障害がない子供だけ選ぶ、というのが。

いったいどんな夫婦か、顔を見たいと思った。見られた。一見普通の夫婦で、極悪人というふうでもなかった。

捨てられた子供は、白人だったと思う。

アジア人の子供二人が、白人の赤ちゃんをかわいがっているようだった。

あの夫婦はいったい何を考えているのだろうか?