そう、クラスでもいろいろあったが、部活動でもいろいろあった。

イヤな子がいた。イジメっ子だった。イヤなことばかり言ううえ、まるで姑か小姑のように、細かいことをねちねち言われた。

入部すると、女子部は4年生が6人、3年生はゼロ、2年生は、短大のほうの先輩が1人と、休部中の4年制のほうのマネージャーの先輩が1人だった。つまり、来年は(来年まで部に残るとしたら)、私たちが(女子部で)一番上になる、つまり、私たちの学年が部に定着しなければ、少なくとも女子部がなくなるかもしれない状況だった。・・・それも、監督の山路さんのある傾向が一因だったとのちに判明した。山路さんは、私と同級生の1人と不倫していたのだった。卒業して十年以上経ってわかったことだった。それが初めてではなく、

「何でも山路さんは、前にもそんなことがあったみたいよ」

一つ上のマネージャーの竹下先輩は長距離電話でそう言った。加えると、山路さんの奥さんは、部のOBだった。


ケースワーカーは言った。

「その人は、手近な女に手をつけるタイプで、奥さんと結婚したのも子供ができたとか、そういうのだろうね」


奥さん。まだ部に在籍中、大学最寄りのスーパーで奥さんとばったり会ったことがあった。当然、挨拶した。退部後、チラシ配りのバイトをして配ってるうちに、山路さんの家に来てしまい、チラシを奥さんに渡したことがあった。どちらも、(奥さんと私が会うと、山路さんは不快だろうな・・・でも・・・どうして?)そう思ったことを記憶している。