インマニ自作してみよう ~その3~ | 明日から本気出す
制作依頼を考える合間に、本当に金属用接着剤では無理なのか検証したいと思います。

 

先日の実験を踏まえて、接着面の足付け、脱脂、2液の十分な混合を適切に行って、とりあえず1つ作りました。

 

 

強度試験として、キャブレターの本体重量481g→500gと考えます。

バイクの加速度は、普通の街乗りならせいぜい0.3G程度だと思います。

路面の段差で突き上げられたときに、最大0.5Gかかるとして750g。

ということで、その倍の1.5kgの重りを吊れれば実用強度と判断したいと思います。

 

使う重りはダンベルのプレート。

 

結果は、

 

 

割と平気でした。

 

それでも不安といえば不安なのですが、まったく使えないというイメージはなくなりました。

 

もう一つの試作品は、接着面を大きくするためこのような接続部品を作りました。

 

 

無いよりはましぐらいなものでしょうが、点接合よりは信頼性が増すと思います。

 

途中の写真を取り忘れたので、イメージでこんな感じで。

 

 

赤い部分が上のパーツ、青い斜線部分が金属接着剤の塗布部分となります。

普通に塗布するより、接着面が増えているはずです。

 

接着面が増えるというより、接着剤の強度に頼る部分が減るといった感じでしょうか。

それでも接着剤の強度に依存しているのは変わりませんが。

 

そうして出来たのがこちら。

 

 

補助パーツなしで1.5kgがいけたので、今度は倍の3.0kgで実験したいと思います。

接合面に6Gかかかるということです。

パーツというより自分が耐えられないぐらいの加速度です。

 

結果は

 

 

持ち上がりました。

本音は壊れると思っていました。

 

これまでの結果で、金属用接着剤も使えると思いました。

ただ、ここで検証できないのは耐候性。

紫外線や雨、その他の環境で劣化しないのか。

これは使い続けないと分からないですね。

 

結論としては、使えるかもしれないけれどやっぱり接着剤というところですね。

WELD(溶接)とはとても言い難いものです。

 

使い続けるにも不安が拭えないものなので、少しでも力かかる部分に使うのはためらわれます。

力のかからない部分での使用や、削れた金属部の穴埋めには有効だと思います。

 

力のかかる部分に使う場合は、突合せで接着するのではなく下図のように当て板を2つの部品に渡らせるように接着したうえで、さらに上から接着すればそれなりの強度は出ると思います。

 

 

ただこれでも溶接には遠く及ばないと思います。

 

やはり信頼できる強度は溶接するしかありません。

 

接着はどこまで行っても接着でした。