「SUPER MODEL」に身長は必要ですか? | 『SUPER MODEL』の作り方 〜綺麗になるヒント〜 「モデルを育てる方法に特別なことは何もない。」

「SUPER MODEL」に身長は必要ですか?

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世界最大と言われるパリ・コレクション(パリコレ)は、1960年代から開催され半世紀もの歴史があります。
しかし、山口小夜子氏(故人)のような世界で尊敬され憧れられる日本人のパリコレ・トップモデルは、山口氏以外現在に至るまでランウェイには存在しません。

ニューヨークをはじめ欧米のファッション業界の生産拠点は、今や完全に中国となり、重要な消費拠点は中国や日本はじめアジア諸国となりました。
その追い風に乗り、現在欧米の各メゾンでは中国人モデルが多く起用され始めました。

その中国人モデルの傾向は、身長180cm以上で、スタイルは欧米のトップモデルのコピーに、アジアンモデルの特徴である黒髪、一重の切れ長の目を兼ね備えているものばかり。
「個」としてもオリジナリティは持たないため、誰が見ても同じ印象を持ち、代わりのモデルは数え切れないくらい存在します。

欧米のモード界においては、山口小夜子氏のビジュアルがアジアンモデルのイメージとして強く定着しています。
欧米のコレクションやモード誌などにおいてアジアンモデルは“こうあるべきテイスト”と既成概念になっています。
そのイメージを踏襲するように冨永愛やtao okamotoが誕生し、そのレールの上に今の中国人モデルの躍進があると考えています。
ただ、忘れてはならないのは、ことモデルに関して中国人モデルの欧米での活躍は、現在日本人モデルの遥か先に進んでしまったと言う事実です。
先に述べた「個」としてオリジナリティがないテイストから最近、明らかに異なる新しいアジアンテイストの中国人モデルが欧米のモード界で才能を開花しつつあるからです。

では、日本人モデルが海外を意識して如何に考え行動すべきか?
日本国内では“SUPER MODEL” を目指す場合、必ず『身長175cm以上』という条件を目にする事と思います。
具体的に海外で活躍した、或いは活躍中の日本人モデルの身長を一部挙げてみます。

山口小夜子 170cm

冨永愛 179cm
杏 174cm
Tao Okamoto 177cm
Mio 172cm
Chiharu Okunugi 177cm
福島リラ 168cm
松岡モナ 178cm

いかがでしょうか?
欧米のコレクションやモード雑誌などで確かに「身長175cm以上」あれば有利かもしれませんが、身長が絶対的な条件ではない事をおわかりいただけますか?

現在、欧米における中国市場は重要性を考えてるとなものであり、モード界においても中国人モデルが大躍進しているアジアンモデル枠を競って日本人モデルが勝てる要素はありません。
それならば、提案です。
新しいアジアンモデルのテイストを欧米のモード界で開拓し根付かせる努力をしてみませんか?
欧米社会は歴史を重んじます。
パリコレやミラノなどコレクション、フランスやイタリア版のVOGUEやELLEなどモード誌、photographerのMario TestinoSteven Meisel、Greg Kadelなどの作品を見ればご理解いただけると思います。
それでも欧米は歴史を重んじながらも反面、frontier spirit を好みます。

何もない場所に道を開く事に、当然何の保証もありません。
何もないから時間もお金もかかります。リスクは予想以上にあります。
もちろん、身長175cm以上あればこれまでのアジアンモデル枠で力いっぱい頑張ればいい。それは当たり前です。
それでも、「身長が175cmに足りない」は決して“SUPER MODEL” になれない理由にはなりません。
勘違いのないように言っておきますが、ここで述べるアジアンモデルの新しいテイストを目指す事の成功率は1%あるか無いかだと考えています。

それでも、僅か1%の可能性に賭ける価値が“SUPER MODEL”の世界にはあります。


さて、テーマ 「『SUPER MODEL』を夢見て」では色々と自論を展開しつつ“SUPER MODEL”を目指す事も、“綺麗になるヒント”も、最終的な目標は違いはしても、そのプロセスに大差がない事を知っていただきたいと思います。

最後まで読んでいただいてありがとうございます。
「変化のない毎日を諦める事なく、一歩一歩確かめながら前を見て努力を続けること」...わかっていても、なかなか難しいですよね。

では、また次回。