【新製品】サラサドライ～正式発売～

 ２月１７日よりサラサドライという新しいボールペンがゼブラから発売されます。以前の記事に書きましたが、先行販売で入手していましたので、その後の使用感などについて書いてみます。




 まず大きな特徴としてインクが水性染料であるということです。大手メーカーでは、ぺんてるのエナージェルなどで採用されているぐらいで、ゼブラや三菱鉛筆の既存製品のゲル（ジェル）インクは、すべて水性顔料でした。よって、サラサドライの特徴も水性染料によるものが大きいですね。

 次に詳細な特徴についてです。

 利点

●速乾性がある。

 製品名からも想像できる最大の売りです。一般的に水性染料は乾きが遅いはずなのですが、この性能は本当に素晴らしいですよ。以前の記事に書いたとおり、他のインクで書いた直後に触れると少なからず汚れましたからね。

●粘度が低い。

 サラサのインクよりも更にさらさら書けます。その分、インクの出る量が多いようで筆記線が太いです。筆記線幅は、必ずしもボール径で決まるわけではなく、そのボールから出るインクの量によって決まります。例えば、一般的には油性のボール径0.7とゲル（ジェル）インクのボール径0.5が同じぐらいの筆記線幅ですが、サラサドライであれば、ボール径0.4が、これらと同じぐらいの筆記線幅でした。通常で使われるならボール径0.4のものを薦めます。

●発色が良い。

 水性染料の特徴によるものですが、水性顔料に比べて発色が明瞭でサインペンで書いたように綺麗です。

●替芯の互換性が高い。

 サラサドライの替え芯は、サラサの替芯と同じサイズなので、ゼブラ以外のメーカーとも互換性が高く、例えばジェットストリームの本体にサラサドライの替芯を入れて使うなど、好みに応じて組み合わせが可能です。替芯の互換性の詳細については他の記事「続・筆記具考（補遺）」を参照ください。

 欠点

●裏抜けが起こりやすい。

 裏抜けとはインクが紙の裏側まで染み込むことです。速乾性の裏返しでインクが紙に非常に浸透しやすいために起こるのでしょうかね。六法などの特に紙が薄い書籍では使わない方が良いでしょう。

●耐水性がない。

 これも水性染料の特徴によるものですが、司法書士受験生には最大の欠点ですよ。記述式問題の解答で使った場合、汗や持参した飲料によって文字がにじむ可能性が十分にあります。実際に試しましたが、これは、あかんやつです。これによって自分は司法書士試験で使うことを断念しました。良いボールペンだったのに本当に残念です。

●耐光性がない？

 一般的に水性染料は耐光性がないと言われています。こればかりは実際に試したわけではないので、サラサドライにもあてはまるのかどうかはわかりませんが、そんなに気にしなくても良い要素かも知れません。

 上述のとおり、サラサドライを司法書士試験で使うことは断念しましたが、それによってサラサドライが劣るということではありません。書きやすくて発色が明瞭ですし、速乾性も本当に素晴らしいです。他のボールペンもですが、優劣ではなく、その特徴を知り、用途によって使い分ければ良いのではないでしょうかね。我が日本のボールペンの科学力はァァァァァァァアアア 世界一ィィィイイイイ

超速乾！ サラサドライ

http://www.youtube.com/watch?v=YJE7xjbVo14

超速乾！ジェルボールペン「サラサドライ」デモ動画

http://www.youtube.com/watch?v=Rbg7Gy8DwUw

参考

ゼブラのニュースリリース
http://www.zebra.co.jp/press/news/2016/0129_1.html

ゼブラの商品情報
http://www.zebra.co.jp/pro/sarasa_dry/

マイナビニュース
http://news.mynavi.jp/news/2016/01/25/326/

【新製品】サラサドライ～先行発売～
http://ameblo.jp/mystery0430/entry-12123164705.html

油性と水性、染料と顔料の違いは何か
http://www.mpuni.co.jp/customer/ans_33.html

ボールペンのインキについて
http://www.jwima.org/pen/ballpen4_1.html

ボールペンのしくみについて
http://www.jwima.org/pen/ballpen1_1.html

続・筆記具考
http://ameblo.jp/mystery0430/entry-11857302837.html

続・続・筆記具考
http://ameblo.jp/mystery0430/entry-12013114744.html