遠くの景色に靄がかかり、行く手を阻むような天気の中
バスはサンティアゴ・デ・コスポステーラまで残り5キロ地点にある
寒気「歓喜の丘」に到着した。
「サンティアゴ・デ・コスポステーラの巡礼路」というのは1000年以上も続く
キリスト教聖地へと続く道のことで世界遺産にも登録されている。
「サンティアゴ」というのは聖ヤコブをスペイン語にした呼び名だそうだ。
800キロの道のりを巡礼し、最終地を目にした巡礼者たちが
歓喜するのも無理はないものの、この雨風はどうよ?
バスで乗り付けた一観光客の私にとって、ただの丘。
しかも折りたたみ傘が壊れるほどの風雨。
まさに「寒気の丘」
これも一つの修行なのかと頭から足先までびしょ濡れになりつつ
たった30秒の丘滞在でバスに戻る。
最終目的地から遡って最後の100キロメートルを徒歩か
自転車で200キロメートルを完遂しなければならないそうだ。
添乗員のお仲間が実際に巡礼したそうだ。
毎日規則正しい生活を送り、証明書をもらった時思ったことは
「また不規則な生活に戻るのか?」だったそうな。
暖かいバスの中に戻ってきたのも束の間、お次は大聖堂へ。