ものわすれ | 謎のこうのとり 



つらいことや悲しいこと、恥ずかしかったこと・・・・記憶から消しされたら
どんなに気が楽になるだろう。

それが現実になりつつ人がいる。
日々の生活に支障はないものの「もの忘れ」が如実になった母。
毎日ともに暮らしている私には「あれっ」くらいの思いだったけれど
別に暮らしている妹は「大変じょ」の意識。



そして、月曜日の午後だけ診察している専門医のもとへ。

3つの謎会を担当している故に一日有休をとると
かなりのしわ寄せがくるけれど仕方なし・・・・

午後から始まる診察に1時間以上も余裕をもって受付したけれど
予約患者がいるため診察は夕方近くになりますと言われ
予約のことを尋ねると、なんと2か月先。

待ち合いには、診察を待つたくさんの老人とその家族。

母曰く「私の物忘れは『特別』なの?」
母が言う「特別」とはなんなのか?よく理解できないけれど
「見て、こんなに診察を受けたい人がいる、特別じゃない、むしろ普通」と
答える私と妹

結局、診察時間5分で病院をあとにしたのは午後4時。
また、検査に行かねばならない。

これから私自身が忘れてしまいたいことが続く道の
入り口に立ったような気がする。