
5月3日、早朝出発し、目指したのは丹波篠山市。
妹、妹の旦那様は「篠山」を「しのやま」と言い間違え、それを聞きつつ何度か苦笑する私。
私が初めて「丹波篠山」という言葉・地名を耳にしたのは今から34年前。
社会学の先生が「私の奥さんは『丹波篠山』という山深い所の出身」と講義の度に
言っていたのだ。その「丹波篠山」という響きがストンと私の記憶の中に
ずっと存在していて、どんなところかもわからないまま、いつか
「丹波篠山」へ行ってみたいと思っていたのだ。
初めて丹波篠山に行ったのは、18年前のこと。
バスツアーでたった1時間だけの滞在だった。
ずっと行きたかった土地なので、パスから降り立った時、1月という厳寒にも
かかわらず、高揚感で寒さを感じなかった。
しかし、篠山城址というただの空き地を見て「えっここが丹波篠山?」
何もない・・・というのが正直な感想だった。
1時間という限られた時間、息子と速足で丹波古陶館に行き、古色蒼然とした壷や
器を貸切で見学した。
売店で黒丹波のコーヒーカップと深い緑の湯のみをいたく気に入った息子。
その頃、民藝に興味を持ち始めていたので、「これは浜田庄司さんの親類の方の作なんですよ」という言葉に「ふたつとも買います」と即決。
コーヒーカップは息子が今も使っていて、良い具合につやが出ている。