三連休、大型台風の影響で油断ならない天気が続き、2日間は
外出せずに「真犯人」パトリシア・コーンウェルを読んだ。
Amazon.co.jpより
検屍官ケイ・スカーペッタシリーズ第4弾。
10年前に女性テレビキャスターを惨殺したロニー・ジョー・ワデルの死刑執行を
巡る騒動で幕をあける。
罪への罰という正義と、死刑反対運動とが争うなかで、クリスマス近い冬の日に
ついに刑が執行された。
ちょうどその晩、10年前のワデルの犯罪とそっくりの殺人事件が起きる。
ワデルが残した言葉が不気味に響く。「私を殺してもけだものは死なない。
そいつは暗闇を好み、血と肉をむさぼる。兄弟たち、もう大丈夫と思ったその時から、
注意し始めないといけないぞ。1つの罪がまた別の罪を生む」
ワデルの死後、彼がよみがえったかのように連続殺人が起きる。
数日後ワデルと最後までコンタクトを取っていた占い師が殺され、
現場からワデルの指紋が検出された。
10年も刑務所にいたワデルの指紋がなぜ現場に残されていたのか。
処刑されたのはワデルではなかったのか? ワデルのすり替えがあったなら、
当局が絡んでいるはずだ。連続殺人はケイの周囲をも巻き込み、
ついにはケイ自身が容疑者としてマスコミにたたかれるはめになる。
ダスティンのおススメで読み始めたコーンウェルの本は二冊目。
「ボーンズ」とこの本は背景は違うけれど、似通ったものがある。
見過ごしそうな証拠品や普通の人は見落としてしまうような
ものを根こそぎ拾う(『臨場』みたいずら)
それを専門的な知識で根気よく解明していく。
そこには私情など持ち込まず、科学の力と主人公の事件を
解決するという熱き想いだけが伝わってくる。
登場する人物の悲しみ、喜び、悩みが描かれ
人物像に無理なく感情移入できるのも魅力なのかもしれない。
読み終えた後、早速コーンウェルの本またまた2冊注文したずら。