本屋さんで少し立ち読みをした本があった。
早速その足で図書館に行き、予約をしたけれど、その時は
図書館はその本を購入してなかった、しかもすでに4人の予約が
入っていた。10月くらいに読めるかなと楽しみにしていた本。
「死命」 薬丸 岳
ところが、予約して1か月後に貸出しますと電話連絡があった。
あまりにも早く順番が回ってきたので、何冊も取り寄せたのかなと
思っていたけれど、読み始めて、その理由がはっきりとした。
一度読み始めると止まらないのだ。
内容(「BOOK」データベースより)
榊信一は大学時代に同郷の恋人を絞め殺しかけ、自分の中に眠る、
すべての女に向けられた殺人願望に気づく。
ある日、自分が病に冒され余命僅かと知り、欲望に忠実に
生きることを決意する。
それは連続殺人の始まりだった。
榊の元恋人だけが榊の過去の秘密を知るなか、
事件を追う刑事、蒼井凌にも病が襲いかかり、
死へのカウントダウンが鳴り響く。そして事件は予想もしない方向へ
―衝撃の展開、感涙の結末。
人生で残された時間があとわずかだとわかった時、
自分はどう生きるのだろうか。
たとえ人に迷惑をかけようと欲望のまま、自分の思うまま
生きる人。
自分に与えられた使命を最後まで貫く人。
残される人の悲しみを思う時、自分はわずかな時間でも
一緒に過ごすべきなのか。
たくさんの想いが次次に浮かんでくる。
この本では対照的な生き方をした二人の男性が描かれている。
私はその時が来るまで答えはでないけれど、
父の臨終に立ち会ったとき、うす目をあけた父の瞳が未だに
忘れられない。
あの時、父はあの世への道を歩きながら、どんなことを思ったの
たろうか。
穏やかな心で先立った家族に会えたと信じている。

