サン・マルコ? アレキサンダー? | 謎のこうのとり 

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ガイドのシンシアさんのユーモアをまじえた説明はわかりやすくて、とっても勉強になりました。

ドゥカーレ宮殿内は写真撮影禁止を知らない外国人が
写真を撮ろうとしたら、シンシアさんはイタリア語で厳しく注意をしていました。
その口調は毅然としていて、自国のお宝に誇りをもって接する姿勢が
感じられました。

ドゥカーレ宮殿のお隣サン・マルコ寺院に移動しました。
ここも長蛇の列ですが、シンシアさんが予約してくださっていたので
スルーと入場できました。

ここでは3つのタブーがあります。
やはり写真撮影禁止、会話をしてはいけません。
そして立ち止まっていけないということです。

でもラッキーなことに、二人で入場した時、比較的内部は空いていたのです。
なので、立ち止まって説明をしていただきました。

入り口を入ってすぐのナルテックスの天井のモザイク画は黄金に輝いています。
旧約聖書の物語が描かれているということですが
小さいガラスを一体どのくらい使っているのでしょうか、
目がくらむほど美しい天井です。

上ばかり見ていてはいけません。
下には異なる石を使ったモザイク模様が見事な床が広がっています。
上を見て、下を見て、結構忙しい。

内陣の主祭壇には聖マルコの遺体が収められています。
シンシアさんはそう説明したあと、信じることが大切よとおっしゃいました。

私は何も言っていませんが、顔に「?」が表れていたのでしょうね。

私が事前に読んだ本によると2004年にイギリスの学者によって
大胆な仮説が
発表されたそうです。


「ヴェネツィアのサン・マルコ寺院にあるのは、聖マルコの遺体ではない。
行方知れずになっているアレキサンダー大王の遺体である」

この仮説に到った3つの理由は寺院の中に隠されていて
私はそのひとつであるモザイク画を捜したけれど
残念ながら見つけることはできませんでした。

でも、この美しい寺院を実際見れば、そんなことどうでもいいやって
思えてきます。それほど美しいのです。


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