エンプティ | 謎のこうのとり 

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午前5時40分、真っ青になってガバッと起きた私。



ドイツ・フランクフルトに到着し、一人でシュテーデル美術館に行った。

美術館までの道は混んでいて、信号を渡ると左手に美術館はあった。


意外と建物は小さいなぁと思いつつ、入館し、近くにいた女性にチケットはどこで

売っていますか?と尋ねると、隣にいた男性の職員がポケットからチケットを出して

これで入ったらいいよと下さった。


その奥にミュージアムショップがあり、鑑賞前に芸術家の絵がプリントされた

Tシャツを品定め。

時計を見ると、午後4時だー、確かホテルの待ち合わせが午後5時なので

慌てて、展示室に行く。

誰の絵だったか? アンリ・ルソーをもっと幼稚にしたような絵がたくさん展示していた。

でも、ほのぼのした気持ちになった。

あれは小学生の絵だったのかもしれない。


そしてホテルに戻り、温泉に入り、髪を洗っていると英会話教室で一緒の

E子さんが声をかけてきた。その時、重大なことに気付いた。

白百合さんへのお土産を日本に忘れてきたこと。

どうしよう、困ったずら。


部屋に戻ると、さっちゃさん親子とE子さんがいた。

私のおニューのスーツケースを出してきて、またもやその時思い出してきた。


出発前、荷づくりした記憶がないのだ。

スーツケースを開けてみた。


からっぽだった。


心の中で身の回りの品は買えばいい、だけど、白百合さんへのおみやげ

「せんべい」「お茶」「だし」「焼酎」・・・・・どうしよう、困ったずらと

焦った途端、目が覚めた。