古都 | 謎のこうのとり 



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               「壷霊」  内田康夫

内容(「BOOK」データベースより)

京都の老舗骨董店・正雲堂の嫁である伊丹佳奈が失踪した。
嫁ぐ際に持参した高価な高麗青磁の壺“紫式部”も消えている。
残された唯一の手がかり、縁切り神社・安井金比羅宮の形代には、
佳奈と夫の離縁を祈願する内容に、見知らぬ女性の名前と住所が添えられていた。
その紫野の住所で浅見光彦が発見したのは、何と紫式部の墓。
しかも、壺を“紫式部”と名付けた男は、7年前に変死しているという…。
京都町家暮らしという条件に惹かれ、佳奈の娘千寿の依頼を引き受けた浅見は、
いつしか怨霊や生霊の息づく古都の底知れぬ深みにはまっていたのだった。


永遠の好青年名探偵「浅見光彦」の大ファンのワタクシ。
内田センセの本は、旅行ガイドブックと
推理小説と一冊で二度楽しめる旅情ミステリー。
国内旅行の際は再読し、各地の名所旧跡、そして地元の美味しい飲食店の
チェックをしていた。
この「壺霊」はまさに京都のガイドブックも兼ねている。
実在する店名も出てくるので、メモっておいて次回は訪ねてみようと思っている。

ストーリーの感想・・・・女って怖いずら。自分が女ってことを忘れるほど
怖かった。
京都の町を歩くと、何気ない町角や路地にも、びっくりするような史実があって
歴史とともに生きている町を実感する。
この町で起こる事件・・・・科学では解き明かせないことが起きたとしても
それは当り前に感じることができるから、浅見光彦の名推理がなければ
迷宮入り間違いなしの事件だったにちがいない。
これは小説だとはわかっていても、ここで光彦さんが食事したずらねーと
思うと、旅行も楽しくなるってもんずら。
初夏・・・京都にムショウに行きたくなった。


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