更年期障害が本格的にやってきた。
無性に腹が立つ、自分に自信が持てなくて泣きそうになる。
特に週末、仕事のない休みの日は朝からどんよりした気持ち。
それでも頑張って「いつもの英会話教室」に行くけれど、B先生の明るい声が
耳の中を素通りして、時間がやたら長く感じられ、教室を飛び出したくなる。
少し休むことにした。
事務所に行って 「3月と4月お休みしますので、手続きお願いします」
優しい事務員さんが 「こうのとりさん、どうしたんですか?」と
「あのね、更年期障害でしんどくってー、てへへ・・・・あっ冗談です。忙しくなるから」と
笑って言ったら、奥から、いつも私がへこたれそうになった時励ましてくれる事務員さんが
急いで出てきた。
彼女はとっても若く見えるけど、私よりも3才年上だった。
そして、彼女の壮絶更年期障害のことについて話してくれた。
きっかけは風邪、喘息になって、そして本格的な更年期特有の症状が出てきたそうだ。
私 「私ね、今、「野生の証明」状態なんですよ、時々、自分の感情が抑えられなくて
奥深い山の道なき道を傷だらけになって走り続けているみたいなんです。」
彼女 「私もそうでした。実際、夜な夜な人通りのない海岸線の道をぶっ飛ばして
車の中で叫んだりしていました」
私 「『もうほっといてー、一人にしてー』と大声で叫びたいことがあります」
彼女 「あれっ、実際にしたことないの? したらいいのに。私はカラオケに行って
歌なんて歌わずに叫んでいて、店の人に帰ってくださいと言われました。
そして、職場の人にもキツク当たって迷惑もかけましたよ」
見た目は大人しくて理知的で素敵な女性なのに、そんな「叫ぶ」なんてことをしていたとは
到底想像もつかないけれど、じっと私の目を見て話してくれる彼女のおかげで
少し気持ちが軽くなったような気がした。
『一人で耐えることなんてないですよ、人に当たっても、少々迷惑かけてもいいから
こんな時こそドンドン外に出て、何かに挑戦して、殻に閉じこもらない様にした方が
いいです、私はこんなときだからと思って、習い事も始めましたよ』
彼女は強いなぁ、でも、ここまで至るのにどれだけ葛藤を繰り返してきたのか
私なんて足元にも及ばないほど苦しんできたんだと思った。
更年期障害、誰にでもやってくる。
重いとか軽いとか、人によって違いはあるけれど、これも皆が通る道。
まだ先は見えないけれど、「頑張らない」・・・そうしようと思った。