広島県立美術館で【ル・コルビュジエ 光の遺産】を観た。
日本には彼の建築物が1つある。
先日、読んだ藤森照信氏の著書によると
フランス政府が戦時中に敵性資産として差し押さえた松方コレクションを
帰すにあたり、その内容の重要さから日本政府に対し、ちゃんとした
美術館を作り、設計はル・コルビュジエに任せることを求めたからである。
それが東京・上野にある国立西洋美術館である。
この展覧会で展示されていた建物の写真などを見て、動線が滑らかであり
光の取り入れ方がすばらしいなと思った。
窓から見る景色、外から見た窓、どちらも光の動きを計算して
配している。
彼の設計した22件の建築物が一括して世界遺産として申請されたのに
納得した私。
建物関係ばかりでなく、絵やオブジェの展示もあった。
芸術家というのは絵でも、彫刻でも、オールマイティなんだと
思う作品が並んでいた。
もし、この中で1つプレゼントするよと言われたら、私は迷うことなく
この「イコン」を選ぶだろう。
なだらかな曲線が優しくて、作品に敬虔な祈りが込められているように
感じた。写真で見ると、その良さは伝わりにくいかもしれないけれど・・・
この前に立つと「いいなぁー」って自然とほほが緩む自分がいた。
そして、レストランの料理を前にして、頬が緩むわたしもいた。