あれは4年前のこと。
わが家の白萩に鮮やかな緑色したドでかいイモムシが
3匹いるではないか。
萩の葉を美味しそうに食べる姿に一興思いついた。
育ててみよう・・・・。
私が手を貸さずとも、いずれは蝶なるだろう。
しかし、その瞬間を見てみたいのだ。
息子の小さいプラスチックの水槽に部屋を準備する。
食欲旺盛の彼らに毎日、新鮮な葉を与える。
茶色の硬いサナギになった。
しかし、彼らはなぜだかサナギのままミイラになってしまった。
その後、またしても黒にオレンジ色のイモムシが
現れた。この色合いからして、黒アゲハに違いないと
ひたすら美しい蝶に育つ日を楽しみに世話をする。
あっという間にサナギになった。
ある日、部屋をのぞいてみると、サナギがカラに
なっていた。
黒アゲハはどこ?興奮気味に小さい部屋を捜す。
片隅に茶色のステルス型の蛾がとまっていた。
ショックだった。
勝手に黒アゲハと勘違いして育てた私が悪いのだ。
このステルス蛾には罪はない。
しかし、夏の野菜高騰の折、せっせっと青菜を買った私。
なんだか拍子抜けしてしまった。
今日、「猫のおっさんとふりかけ」さんのブログに
その蛾が登場していた。
4年前の苦い夏の思い出がふとよみがえってきた瞬間だった。